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「そして?」
「Aさんが入ってくれたら、女の子の仲間ができて私が嬉しいな! なんてね」
「それは梓さんにとっての利点でしょう?」
「えへへ……って、そう言いますけど私がAさんを誘う理由の一つに安室さんのこともあるんですからね」
だからどうして安室さんが反応するんですか、私は梓さん可愛いなって見ていただけなのに。というか何をどうしたら安室さんが私をバイトに誘う理由になるんだろう。
そう思っていたら、梓さんは安室さんが急に休んでしまうことなどを話に挙げた。穏やかだけどほんの少し棘を感じる声色で「心配をする身にもなってくださいね」と言う梓さんに、安室さんは苦笑いをこぼしている。
急に公安の仕事が入ったり組織の仕事が入ったり、今は三足の草鞋を履いてるから大変だろうな、なんて言葉はコーヒーと一緒に飲み込んだ。
「ポアロでバイトか……。確かにいいかもしれませんね」
「本当!?」
分かりやすく目を輝かせる梓さんの後ろに、申し訳なさそうにしている安室さんが見えた。
ポアロでバイト。梓さんも言っていた通り、学校帰りにそのまま寄れるのはありがたいしまかないがあるのも嬉しい。一食浮くのは大きいんだよね。
「あっ、学校帰りにそのまま寄る場合、服ってどうしたらいいでしょうか」
「そうよね、制服が汚れちゃうと大変だし……。そうだ! 今からマスターに連絡して、モニター面接するのはどうですか? 確かこの時間帯は連絡してきても大丈夫だよって言っていたので!」
あれ、ちょっと質問してみようと思ったらなんだかトントン拍子で話が進んでいくぞ。でもマスターに確認する方が間違いないし、その方がいいかもしれない。それに打診だけならともかく、本気でバイトをする気ならしっかりマスターとも話をしないと。
そう考えた私は、どこか楽しそうな梓さんを見上げた。
「では、お願いしてもいいでしょうか」
「はい!」
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緋焔(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます!すきと言っていただけてとても嬉しいです。 (10月8日 18時) (レス) id: cc6c003b63 (このIDを非表示/違反報告)
緋焔(プロフ) - 積田姉貴さん» コメント嬉しい限りでございます。ありがとうございます!更新頻度は遅いですが少しずつ進めていきますので、お時間ある時にまた読んでいただけたら幸いです。 (10月8日 18時) (レス) id: cc6c003b63 (このIDを非表示/違反報告)
緋焔(プロフ) - たろ。さん» 今更の返信、大変申し訳ございません。コメントありがとうございます! 赤井さんをかっこよく表現できているようで良かったです! (10月8日 18時) (レス) id: cc6c003b63 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - すきです (10月8日 13時) (レス) @page26 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
積田姉貴(プロフ) - こちら更新はもうされないのでしょうか、?とても面白く読み進めていたので少し悲しい気持ちです🥲ぜひ気が向いたときにでも更新待ってます🥺 (9月19日 22時) (レス) @page24 id: 3fa67e14b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Scarlet10 | 作成日時:2021年5月14日 21時