3 呪胎戴天 ページ9
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一級呪霊の祓除
『ばかー！どこが一級なんだよ！！！』
対敵している呪霊は、呪力の総量から言っても特級並み。任務内容の誤り。今までも、三級が一級だったり二級が一級だったりしたことはあった。
でも、
『お前の所為で他の術師の任務が増えるぞ！私の所為じゃない！』
呪霊から距離をとり、地面に落ちているガラスの破片を手に取る。ガラスの尖っている方を呪霊に向け、思いっきり振りかぶる。呼吸を整えてからブン投げた。
真っ直ぐ風を切りながら進む中、その速度に比例した量の呪力が籠る。呪力量に耐えられなくなったガラスが少し揺れ、刃先が上を向いた。ガラスはその状態のまま、速度を緩めることなく進み、呪霊の頭部に突き刺さった。
霊魂操術
皆伝式・始番
「憑り」
────犬の遠吠えが、呪霊の内を駆け巡る。
呪霊はその遠吠えに仕向けられるように、自身の拳で自身の頭を握り潰した。
『今日続編が出るんだよ！クソおもろい小説の！予約出遅れたらてめぇ呪うからな！』
任務地は古い旅館だった。武士も泊まったことがあるんじゃないかと思えるほど、古い旅館。駐車場の時点で、建物から呪力が盛れ出ていた。その時に気づけば良かったんだろうけど。わざとドスドス足音を立てながら、車の前まで歩く。すると補助監督が車から落ちてきた。
「終わったんですか？随分と早かったですね」
『そーんな事は良いから書店まで乗せてって下さい』
「……え？書店、ですか？」
そう言った補助監督は、本当に訳が分からないという顔をしている。伊地知さんならスムーズなのになー。生憎今日は、伏黒たちの任務の担当らしいけど。
説明する時間が勿体ないので、自分で行きますと言って歩き出した。でもその数秒後、補助監督が私を追って来た。
「伊地知から電話があって……特級が出たので来て欲しい、と……」
『場所は！？』
「英集少年院だそうです」
私は特級が出たという危険を感じる前に、全速力で英集少年院へと走り出していた。
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片喰 - 五条先生…！一体、何円払ったんだ！ 続きが待ち遠しいです！ (2021年3月5日 17時) (
レス) id: eddf3dedf8 (このIDを非表示/違反報告)
もここ - 面白いです！更新楽しみにしてます！ (2021年3月5日 17時) (レス) id: a70ee3e6ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：二見 | 作成日時：2021年2月28日 21時
