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「アンタ、その包帯なによ」
『呪霊祓おうと思って走ったら、血で滑って転けて地面で頭打った。因みに気絶した』
「「ブハッ…!」」
丁度休憩中だったらしく、みんなそれぞれ飲み物を飲んでいた。そして皆して吹いた。
転けて頭打った瞬間に気絶したけど、よく思い出してみたら呪霊に笑われてた気がする。
「雑魚の前で気絶って……」
『特級だったけどね』
「「……は?」」
さっきまでの笑いは吹っ飛んだように、皆真顔になり固まった。時間が止まったみたーい。
悟もいたよ、と言うとみんな動き出す。そして禪院は立ち上がり、愛用の呪具さんを持った。
「ハッ!カウンターを狙う為に近づいたのか」
『それ以外に目的あると思う?』
「いやねぇ。お前は遠距離弱っちいからな」
『あっれ?底辺って褒められなかったっけ?』
「言ったけど褒めてねえ」
「Aは"霊"大量に出さないとだからな」
御尤も。遠距離があったら走らずに済んで、走らずに済んだたら頭を打たずに済んだ。
私の戦法は殴るか蹴るか、刀を使ったカウンター狙い。"霊"は、あんま応用利かないから。
『結果は遠距離無理ーってことでおわ……』
「だから俺らが扱いてやるんだよ」
「オラ、さっさと刀出せ」
『ぐおー!頭いたーい!硝子ー!』
頭を抑えながら校舎に戻ろうとすると、ため息と舌打ちが聞こえて来た。後ろを向くと、面倒くさいって思っていることを隠す気がないのか凄い表情をしていた。
「なら明日だ。遅れるなよ」
『アイアイサー!』
足をピシッと揃えて敬礼をした。するとさっきよりも長いため息。舌打ちは聞こえなかった。
よかったあー、と前を向いて校舎に戻ろうと歩き出すと、禪院に「おい」と声を掛けられて立ち止まる。
「ジジィがお前連れて来いって言われた、っつってたぞ」
『禪院家まで巻き込むかー!』
「お前まだ行ってねえのか。珍しい」
『高専入学したし。いつまでも、って訳にはいかないから』
「……そうか。じゃ私も無視っとくわ」
全く催促が来ないと思ってたら、悟が止めてたのか。何も言わずに凄いことするよね。
行くか行かないかの正反対すぎる二択を迫られながら、私は美味しい朝食を作り始めた。
─────
映画化やっほーい!!!
「今冬公開」
夏と秋がなくなって欲しい……
五条先生の声はもう言葉じゃ言い表せない!
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片喰 - 五条先生…!一体、何円払ったんだ! 続きが待ち遠しいです! (2021年3月5日 17時) (レス) id: eddf3dedf8 (このIDを非表示/違反報告)
もここ - 面白いです!更新楽しみにしてます! (2021年3月5日 17時) (レス) id: a70ee3e6ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:二見 | 作成日時:2021年2月28日 21時