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『はーい、逃げられまっしたー！』
「そんな明るく帰って来たから、祓えたのかと思ったよ」
『否さー？デッカイ木の中に入り込んだらどっかの木に移って、そのまま逃げちゃって』
「へぇ。Aの【犬神】を躱すとはねぇ」
『あーうん、違うよ。今日は【野狐】に留めた』
「えっ！？何で！？捕まえる気あった！？」
滅茶苦茶に驚かれた。私の横に大人しく座っている【野狐】を見ると益々驚いた顔をした。
無いわー無いわー、と連呼している悟の肩を叩く。ま、頭に届かなかったからなんだけど。
『私だって考えてんの。【犬神】には呪力があるから見えてなくてもバレるけど、【野狐】には呪力がないから見えてなかったらバレないじゃん？』
「そーゆーことね！」
私が取り込んでいる【野狐】は動物霊だから、霊感の欠片もない人には見えない。悟は六眼だから、当たり前の様に見えてる。虎杖も宿儺の器だから見えてるっぽい。
「それにしてもだ。
【野狐】を躱す程のレベルの呪霊が徒党を組んでるのか。楽しくなってきたねぇ」
『楽しくはないね？』
「悠二……っていうか皆には、アレに勝てる位強くなって欲しいんだよね」
「アレにかぁ！！」
『私は勝てるよ？』
聞いていないとでもいうように悟は肩をポンポン叩いてきた。いや違うな。自慢はよせって感じ？
でも事実なんだからいいじゃん！最強最強言ってる悟よりはマシだと思うな！？私のそんな心の声が届く筈もなく、悟は虎杖に向かって人差し指を動かしながら話す。
「目標は具体的な方がいいでしょ。いやー、連れてきてよかったー」
「いや、何が何だが分かんなかったんだけど。マジかこの人」
『これが悟。私よりバカバカ言われてるから』
バカと口にしたことと呪霊の襲撃で、昔の記憶を思い出す。必死にその記憶をしまい、今の記憶で覆い隠した。
「目標を設定したら後はひたすら駆け上がるだけ。ちょっと予定を早めて、これから一月映画見て僕と戦ってを繰り返す」
「先生と！？一月後、俺生きてるかなぁ」
「勿論、Aとも戦ってもらうよ」
『あらら？勿論とは何でしょうか？』
身体能力化け物の虎杖と戦うのが勿論だと抜かす悟。虎杖は目をキラキラさせている。それはつまり、霊群と戦って死ぬとは思えねえってことだよね。確かにそうだけどさ？
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片喰 - 五条先生…！一体、何円払ったんだ！ 続きが待ち遠しいです！ (2021年3月5日 17時) (
レス) id: eddf3dedf8 (このIDを非表示/違反報告)
もここ - 面白いです！更新楽しみにしてます！ (2021年3月5日 17時) (レス) id: a70ee3e6ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：二見 | 作成日時：2021年2月28日 21時
