24. ボタン ページ27
あれから、私達(男の人)が走って走り続けてようやく辿り着いた場所は屋上だった。
「………撒いたな。おいさっさと降りろ」
男の人が地面に私を降ろしてくれた。意外と優しく降ろしてくれたことに驚きながらも謝罪をしようと頭を下げる。
〘あ、あの、ご迷惑をおかけして、すみませんでした…〙
「あ?」
男の人が少し怒りのこもったような声を私に向ける。山田先輩とは全然違う迫力と圧があってすごく怖い…。(山田一郎先輩だと長いため省略)
もしかして私、気づいてないだけで今ヤクザでも相手にしてんのかな…。
怖くて手がプルプルと震える。なんて言おうかパニックになりながらも考えてると、男の人がはぁ…と息を吐いてから私に話しかける。
「別にどうでもいいから早くこれ取ってくんね?動けねぇから」
男の人がこれと指差すとこには私の髪が絡まったボタンが。すっかり忘れてた…。
〘は、はい!すみまセン!⤴︎〙
私はすぐに髪を取ろうと作業に取り掛かる。声が裏返っちゃったけどそんなことも気になんないほど集中する。
うわ、意外と変に絡まってた…。ぶつかっただけなのにこんな絡まる?
少しずつ髪を引っ張ったり回したりして綺麗に取っていく。あとちょっとのとこで男の人に話しかけられた。
「…妙に手馴れてっけど、彼氏でもいんのかよ?」
〘えっ!?〙
私は驚いて後ろに下がる。その時一緒にボタンも掴んでいたためブチッ!と嫌な音を立てながらボタンが取れてしまった。
〘……………あっ…〙
「………」
ギャアァァァァ━━━━━━(|||゜Д゜)━━━━━━!!!!!!やってしまったぁぁぁ!!!!髪を絡ませちゃった以上にやばいボタンをぉぉぉ!!??(語彙力皆無)
顔を真っ青にして冷や汗をダラダラとかいてると男の人が私に近づいてきた。
「……おい」
さっきよりも声が低くなってるしめっちゃ怒ってる…。これタヒ確実だよね…?
今度は手じゃなく全身が震える。多分産まれたての子鹿みたいになりながら俯く。怖くて顔見れない…。
すると頭の上に何かがバサッと置かれた気がした。恐る恐る頭を上げて何かを確認すると、男の人のブレザーだった。
………………………あっ、これって……。
「明日の朝までに直してこい」
ビクッ!と身体を震わせてコクコクと頷く。男の人は扉を開けて屋上を出ていった。
………やばいどうしよう…。私裁縫苦手なんだった……(^q^)オワタ。
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さゆ魔(プロフ) - きなこさん» 正直自分でも忘れていましたね…w 教えて下さりありがとうございますm(_ _)m 小説特典でも面白そうですけれど、主人公達が「え?」ってなってしまうので頑張って話を続けてみますw(←どゆこと) (2021年3月31日 16時) (レス) id: f7bd1eb05e (このIDを非表示/違反報告)
きなこ - 大好きで拝見させて頂いてます。すごい細かい所なのですが電源が切れていたはずなのに電話がつながるのは小説特典ということでいいですか?(笑)更新頑張ってください。応援してます。 (2021年3月7日 0時) (レス) id: 494271d67f (このIDを非表示/違反報告)
さゆ魔(プロフ) - 饅頭さん» 嬉しいです…。ありがとうございます!ご期待に答えられるように頑張っていきます!! (2020年11月13日 15時) (レス) id: f7bd1eb05e (このIDを非表示/違反報告)
饅頭 - 学パロ好きです!更新頑張ってください応援してます (2020年11月11日 0時) (レス) id: d3fe79fcb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さゆ魔 | 作成日時:2020年11月9日 22時