12人のイケメン達 《学パロ》

23. 巻き添え ページ26

はぁ…、昨日は大変な1日だったな…。




次の日の2、3時間目の間の10分休み。私は1人廊下を歩いている。



結局あれからは山田兄弟さん達は各々用事があるからと帰っていき、私は学校が閉まるギリギリの時間までスマホを拾ってくれた人を教室で待っていたけれど来なかった。



やっぱり盗まれたのかな〜…。電話して安心させといて、実はスマホの持ち主の顔を確認したかっただけだったりしてー…、でもそれなら1度教室に来るか…。




う〜ん…、と唸りながら歩いていると、なにやら廊下がざわついていることに気づく。悲鳴も聞こえれば嬉声も聞こえ、怒声も聞こえてくる。





なんだろう…。何かあったのかな？



頭に？を浮かべていると足音がしてきて、走っていることが分かる。それもこちらに向かってどんどん大きくなってくる。





そこの曲がり角から…？



誰が走っているのか確かめようと角から顔を覗かせようとすると、目の前に男の人が現れた。





え…？



反応するのが遅かったらしく私とその人はドンッ！と音を立ててぶつかり尻もちをつく。




〘痛たた…〙



ちょっと涙目になりながら鼻をさすっていると、目の前の相手からﾁｯ…と舌打ちが聞こえてきた。



「ってぇな。どこ見て歩いてんだよ…」



ぶつかった男の人は私をギロッと睨みながら文句を言ってくる。




え？私が悪いの…？確かに前見ていなかったけど、それならあなたもじゃないの？



私が相手を見ていると廊下の奥から男性の怒鳴り声が聞こえてくる。



「おいこら左馬刻！！まだ話は終わってねぇぞ！！どこ行った！！」


「うるせぇな…」


男の人が立ち上がって逃げだそうとすると、つかまれてる訳でもないのに髪が引っ張られる。



〘痛い痛い！！引っ張らないでください！！〙



「あ？引っ張ってねぇよ！妄想すんじゃねぇようぜぇな！」



〘いやほんとに…〙



私が髪を引っ張られてる先を見るとなんと髪の毛が男の人の制服のボタンに引っかかっていた。




「は？」


〘……うっそ〙



呆然としていると、さっき奥で怒鳴っていたであろう人がこちらに走ってきた。



「見つけたぞ左馬刻！！」


「あぁめんどくせぇ！」



男の人がこちらを睨んだと思いきや一瞬で私のことを軽々とお姫様抱っこしてきた。



〘えええぇぇ！！？？〙



私はわけも分からないまま、そのまま知らない男の人に誘拐されましたとさ…。(;´д｀)ﾄﾎﾎ…。

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