12人のイケメン達 《学パロ》

22. 自己紹介 ページ25

「い、痛いよ兄ちゃん…」



「痛いですよ一兄…」




山田一郎先輩に殴られた2人が頭を擦りながら涙目になって訴えてくる。



一「女子の前でみっともねぇ喧嘩するからだろ。いつも仲良くしろっつってんのにそれを守んねぇんだから自業自得だ」



「「う"っ…」」




山田一郎先輩に図星を突かれたのか2人が苦虫を噛み潰したような顔をする。




そういえば、この3人って………




〘あ、あの…、皆さんって、兄弟…なんですよね…？〙




私が確かめるようにそう聞くと3人が私の方を見てくる。同時に見てきたことに驚いたのと、3人のことが分からないのとで困った顔をしていると山田一郎先輩が口を開いてくれた。



一「あぁ何も説明してなかったか。ならこんがらがっちまっても仕方ねぇよな‪w 俺たちはお前の言う通り実の兄弟だ。あん時自己紹介してなかったし今しちまうな」




そう言うと山田一郎先輩の左右にお2人が並び、少し嫌そうな顔をしながらも自己紹介をしてくれた。




「俺は山田二郎…。山田家の次男で…、高2」


「山田三郎。山田家の三男で高校1年だ。覚えなくて結構だからな」


一「そして俺が山田一郎だ。最年長で高３。呼び方は何でもいいから気軽に接してくれ」





……これって、私もやる流れだよね？



〘神崎Aです。えっと…、二郎さんと同じで高校2年生です。よ、よろしくお願いします…〙




私が自己紹介すると山田一郎先輩が微笑んでくれた。



一「Aか。良い名前だな。これからよろしくな、A」



〘は、はい〙



私も釣られるようにして微笑んだ。二郎さんと三郎さんは納得いかなそうな顔をしてるけど気にしなくなった。




…………山田一郎先輩は怖い人だと思ってたけど、そうでもないのかも。



そんなことを心の中で思うAだった。

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