第28話『胸騒ぎ』 ページ34
彩side
授業が終わると、暗い表情で先生が言った。
「みんなに大事な報告があります。先日、秀明生が通り魔に襲われました」
教室が騒然とする。
「みんなに再度注意しますが、絶対に1人にならないように。女子だけで固まるのではなく、なるべく男子も連れて一緒に帰るようにしてください」
私は、なんだか胸騒ぎがした。
・・・通り魔に襲われた秀明生、か。
先生の話が終わると、私はカバンを持って教室を飛び出した。
そして、すぐに杏奈ちゃんの教室に向かう。
教室の前にはすでに翼と上杉くん、黒木くんがいた。
3人は深刻な顔で話し合っていた。
「どうしたの。」
3人に近寄りながら聞くと、翼が答えてくれた。
「杏奈が、今日塾に来てないんだ」
塾にも来てないの！？
連絡もつかないし、会えないとなると、私たちは行動のしようがない。
「みんなは今、何の話をしてたの？」
翼と上杉くんは、黒木くんに目を向ける。
どうやら、先程まで話してたネタを提供したのは黒木くんらしい。
黒木くんは、艶やかな目で私を見つめる。
「今はまだ確証がないから、秘密」
え、なんだろ。
気になるけど、無理に聞きだすわけにもいかない。
「わかった。確証を持てるまで、待ってるね」
黒木くんは、ほっとしたように表情を和らげた。
「なら、今日は解散だ。アーヤ、送ってくよ」
その日も、私は黒木くんに家まで送ってもらった。
黒木くんといる時も、家に帰ってからご飯を食べて、お風呂に入って、寝る前までも、ずっと杏奈ちゃんのことを考えていた。
杏奈ちゃん、明日は来てくれるのかな。
そもそも、小塚くんは連絡がついたのだろうか。
気になって眠れなかったので、私はママにバレないように、小塚くんにこっそり電話をかけることにした。
小塚くんは起きていたのか、2コール目で出てくれた。
「もしもし、小塚くん。立花です」
「アーヤか。珍しいね、こんな時間に」
小塚くんの声色は、どことなく暗かった。
「遅くにごめんね。杏奈ちゃんと連絡ついたか気になって」
小塚くんは、憂鬱そうに息をついた。
「それが、全く連絡がつかないんだ。その事を若武に言ったら、俺も連絡するって言ってたけど、多分希望は薄いと思うよ」
私はガクッと肩を落とす。
やっぱり、小塚くんでもダメだったか。
「どうしたのかな、神崎。みんなも気にかけて、アーヤの前に僕に電話をかけてきたんだ。アーヤが5人目」
やっぱり、みんな心配だよね・・・。
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澪(プロフ) - ゆたんぽ。さん» えー！嬉しすぎます！ありがとうございます！ (2022年4月19日 17時) (
レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ。(プロフ) - 初コメ失礼します。いや、面白すぎませんか？更新楽しみにしてます！ (2022年4月19日 15時) (レス) id: 00d669ff5e (このIDを非表示/違反報告)
@白猫雪(プロフ) - 澪さん» いえいえ！本編も、オリジナルも、楽しみにしてるのっ！ (2022年4月16日 20時) (レス) id: 23d1cff2e4 (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - @白猫雪さん» ありがとうございます！とっても嬉しいです！これからも頑張って更新するので、よろしくお願いします！ (2022年4月15日 23時) (レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
@白猫雪(プロフ) - 更新楽しみ〜！KZのオリジナルめっちゃ好き！澪ちゃんも、更新頑張ってね！ (2022年4月15日 21時) (レス) @page50 id: 23d1cff2e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：澪 | 作成日時：2021年10月26日 22時
