第51話『才能』 ページ26
杏奈side
なんか、七鬼くんが不憫だ。
「あの時、七鬼はさ、」
美門くんが心配そうに上杉くんを見る。
「上杉のパソコン内に、まだコンフィッカーの類が生きてるって言ってたでしょ。どうした？」
上杉くんは、憂鬱そうなため息をついた。
「なんもしてない。ってか、潜伏場所までたどりつけてねーから、できねーし。コンフィッカー類って、指令受けるまで動かないじゃんよ。完全に駆除する気なら、コードを読まないとダメだ。」
上杉くんは飽き飽きしたといった様子だった。
「この間のトロイプログラムは、コードの最初の方に入ってたから、あれだけの時間で発見できたけど、それが呼び込んだ今度のコンフィッカー類は、どうなってるのか、まるっきしわからん。とりあえず電源切ってあっけど、」
そう言いながら顔を曇らせる。
「俺のパソコンは、すでに攻撃者のネットワークに組み込まれてる。どこかで命令を受けて、他のパソコンと一緒に動き出すんだろうが、時期も、標的も、今のところはてんで不明だ」
小塚くんが深刻な表情になった。
「それ、早く何とかしないと。攻撃者の標的は、発電所や水道局や交通網を管理するコンピュータかもしれないよ。そういうインフラ関係を攻撃されたら電気が止まったり、水が出なくなったり、道路信号がメチャクチャに点いたり消えたりする。市民生活が混乱するし、人命にも関わるよ」
そうなったら大変だ。なんとかしないと。
「上杉くん、そのコード、今すぐ読もうよ」
彩ちゃんがそう言った。
「それ、Ｃ＃語なんだよね。私、Ｃ＃はまだ学習してないけど、文法はＣ言語に似てるでしょ。Ｃ言語なら、あとちょっとでアスターできるから、教えてもらえれば何とかなると思う」
上杉くんが、レンズの向こうの目を真ん丸にした。
「いつからやってんの？」
「えっと、今日で10日目」
上杉くんは呆然とする。
「マジかよ。超早ぇ・・・。俺だって、１ヶ月かかったんだぜ」
私も驚いてしまう。
彩ちゃん、すご。私、まだまだ全然だ。
KZのみんながすごすぎるだけで、彩ちゃんも普通に頭いいもんね。
それに比べて、私は得意分野がある訳でもなく、頭がいい訳でもない。
今回の実力テストの結果だってひどかったし。
ああ、思い出したらへこんできた。
やっぱり、努力だけじゃどうにもならないこともあるって分かってても、落ち込んでしまう。
私にもっと、勉強の才能があったら良かったな。
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？かなかな - よろしくお願いします！澪さん！美門くんは誰がみてもかっこいい(笑)確かにかも😊外見だけじゃなくて、中身もいいもん！美門くんはまわりに気を配ったりもしてるからさらにね。なんか、あったことあるみたいになってる(笑) (2021年10月26日 19時) (
レス) id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - ？かなかなさん» 名前の読み方は「みお」です！美門はもう誰が見てもかっこいいので私もすごく好きです笑 (2021年10月24日 11時) (レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
？かなかな - 凄い！見てみたら、お話増えていたし、澪さんから、お返事きてた！ちなみにこの『澪』って、どう読むんですか？「みお」とかですかね？それにしても、澪さんも美門君好きですかぁ〜。やっぱり人気な方ですね。美門君。私は、どっちかというと美門君の考え方に憧れてる？ (2021年10月24日 10時) (レス) @page41 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 環さん» たまちゃんありがとう！今回は恋愛の絡みいっぱいにしてみました！喜んでもらえて嬉しいです！ (2021年10月23日 12時) (レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - 澪ちゃんんんんん！最高、神レベルの最高！！！！！きゅんきゅんだよお！！最近いっぱい更新してくれてありがとう！！楽しみにしてますっ！！！！！ (2021年10月23日 10時) (レス) @page41 id: 940f9d3174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：澪 | 作成日時：2021年7月6日 22時
