第52話『人工知能』 ページ27
杏奈side
若武くんが声を張り上げる。
「おい、2人で話を進めるな。危険ドラッグについても、このマルウェアについても、とにかく放置できん。コードを読むにしても、七鬼のテクがあれば、おまえたちがモタモタしてるよりスムーズだ。七鬼を引きずり出して協力させよう」
美門くんが途方に暮れたような顔になる。
「引きずり出すって、具体的にどうやんの」
若武くんは、自分の両方の袖をぐいっとめくり上げた。
「七鬼んちに行って、入りこんで直談判するんだ」
黒木くんが、とても無理だといったように首を横に振る。
「いくら入りこんでも、本人がオーケイしなかったらダメだろ」
若武くんは、片手で胸を叩いた。
「俺に任せろ。その場合は、とりあえず家だけでも貸してもらう」
そう言いながら上杉くんを見る。
「無線LANのパスワードを解読してネットワークに侵入するまで、時間、どんだけいる？」
上杉くんの涼しげな目に、鋭い光がまたたいた。
「長くて、30分」
若武君は大きく頷き、キッパリと言い切る。
「じゃ俺が乗り込んで、その時間を稼ぎ出す。七鬼の注意を引きつけてるから、おまえはその間に作業を進めるんだ」
彩ちゃんが慌てて首を横に振った。
「無理だよ、あの家は普通の家じゃないもの。人工知能で管理されてるんだ。だから、その命令がなかったら門もドアも開かない。七鬼君は、そこに閉じこもってるんだよ」
黒木君がちょっと息をつく。
「だから踏み台にするのに、ちょうどよかったってわけだね」
え？
「他と接触がない奴って、多くの情報が入ってこないから視野が狭くなってるし、自分の好きなことにしか目が向いてないから、いろんな仕掛けをされても気づきにくい。特に今回、七鬼にとっては尊敬する相手で、頭っから信じ込んでるしね。俺たちと関わらなかったら、たぶん気づかなかったはずだ」
たしかに。
「これ、妖怪パソコンなんだろ」
若武くんが、腹立たしそうな息を吐き出しながら、テーブルの上の妖怪パソコンに目をやった。
「ディスプレイに手を突っ込んで、モニターの向こうにいる七鬼をつかみ出すってこと、できるんじゃないのか？」
みんなが呆れた顔になる。
「こいつ、2次元の住人か・・・」
私は苦笑する。
彩ちゃんが口を開く。
「妖怪パソコンの中の人工知能、もしかしてあの家の人工知能に対応するかもしれない」
若武君が目を輝かせる。
「よし、試してみようぜ」
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？かなかな - よろしくお願いします！澪さん！美門くんは誰がみてもかっこいい(笑)確かにかも😊外見だけじゃなくて、中身もいいもん！美門くんはまわりに気を配ったりもしてるからさらにね。なんか、あったことあるみたいになってる(笑) (2021年10月26日 19時) (
レス) id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - ？かなかなさん» 名前の読み方は「みお」です！美門はもう誰が見てもかっこいいので私もすごく好きです笑 (2021年10月24日 11時) (レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
？かなかな - 凄い！見てみたら、お話増えていたし、澪さんから、お返事きてた！ちなみにこの『澪』って、どう読むんですか？「みお」とかですかね？それにしても、澪さんも美門君好きですかぁ〜。やっぱり人気な方ですね。美門君。私は、どっちかというと美門君の考え方に憧れてる？ (2021年10月24日 10時) (レス) @page41 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 環さん» たまちゃんありがとう！今回は恋愛の絡みいっぱいにしてみました！喜んでもらえて嬉しいです！ (2021年10月23日 12時) (レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - 澪ちゃんんんんん！最高、神レベルの最高！！！！！きゅんきゅんだよお！！最近いっぱい更新してくれてありがとう！！楽しみにしてますっ！！！！！ (2021年10月23日 10時) (レス) @page41 id: 940f9d3174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：澪 | 作成日時：2021年7月6日 22時
