第3話『お昼』 ページ4
彩side
お昼休み。
私はお弁当を持って、神崎さんに接近する。
「あの、神崎さん。私、同じクラスの立花です。いきなり話しかけてごめんね。今日、良かったら一緒にお昼食べない?」
いきなり話しすぎたかな・・・。
神崎さんはぽかんとして私を見てから、お花が咲くみたいにふわっと優しく笑った。
「うん!食べよ!」
ほっ、よかった。
天気が良かったので、私と神崎さんは外でお弁当を食べることにした。
「名前、立花彩ちゃんで当ってるよね?」
私は少し驚いた。
自己紹介したことないのに、私のフルネーム知ってるんだ。
嬉しいな。
「私、ずっと彩ちゃんと話してみたかったから、今日誘ってくれて凄く嬉しい!ありがとう!」
ニコッと笑う神崎さんは可愛くて、私はクスッと笑う。
素直に気持ちを伝える子だな。
「神崎さんは、友達たくさんいてすごいね」
「杏奈でいいよ。えへへ。みんないっぱい話しかけてくれるから、私もすごく助かってるんだー。みんな優しくていい子ばっかり。私緊張しいで、自己紹介もちゃんと出来なかったから、話しかけてくれてすごく嬉しい。だから、彩ちゃんも話しかけてくれてすごく嬉しい!」
面と向かってそんなことを言われたら少し照れてしまう。
杏奈ちゃんは、私が喋らなくてもたくさん話題を振ってくれるから会話に困ることがない。
私が話しやすいようにフォローしてくれてるのかな。
杏奈ちゃんは想像通り明るくて、元気で、一緒にいて楽しい。
いつも笑ってるからこっちまで楽しくなる。
「あ!私、お昼休み先生に呼ばれてたの忘れてた!」
いきなり大声を出す杏奈ちゃん。
私は驚いて目をまん丸にする。
そんな大事なことって忘れるものなんだ。
杏奈ちゃんは高速でお弁当を食べ始める。
私はほとんど食べ終わってたけど、杏奈ちゃんはほとんど話してたからまだたくさん残っていた。
だけど、ものすごいスピードで完食してお弁当箱を片付ける。
「ごめんね彩ちゃん!私職員室行ってくるね!」
「今日は一緒に食べてくれてありがとう。楽しかった」
私がそう言うと、杏奈ちゃんは優しく笑う。
「私の方こそありがとう!ずっと彩ちゃんと話したかったから、ほんとにほんとに嬉しかった。彩ちゃんといると落ち着くし、すごく楽しかった。また一緒に食べよ。今日は誘ってくれてありがとう!」
杏奈ちゃんはそれだけ言うと、走って校舎に入っていった。
一緒にいて楽しいなんて初めて言われた。嬉しいな。
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アーヤ(プロフ) - 住滝良さんのと、少し文が違って「ここ、本文あれだったよなw」って楽しいです! (5月11日 21時) (レス) @page47 id: d9605ef4e5 (このIDを非表示/違反報告)
アーヤ(プロフ) - すごく面白いです!このまま、ストーリ続けてください。(あれ、完結してたっけ?)少しだけわがまま言うと、kzの皆は彩の親友(恋人?)ダァーッ! (5月11日 21時) (レス) @page37 id: d9605ef4e5 (このIDを非表示/違反報告)
桜@ひなた - 面白すぎです!私はアーヤと若武推しです! (2023年2月12日 10時) (レス) id: fb711c9d23 (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - まこさん» ありがとうございます!!黒木くんかっこいいですよね! (2020年10月30日 23時) (レス) id: 2b665a7700 (このIDを非表示/違反報告)
まこ - すごく面白いです! 私も黒木くん推しです! 更新待ってます! (2020年10月30日 17時) (レス) id: e335c0e9f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:澪 | 作成日時:2020年3月13日 20時