第32話『素敵なのは』 ページ33
杏奈side
黒木君も頷いた。
「さすがに明日は無理だから、集合は一週間後ってことでどう？俺と小塚と神崎で曲を作る。それまでに若武と美門で、大体のルーティーンを決め、技を磨いておいて、曲ができたら予選までの一週間で仕上げるんだ。衣装の方は、予選に間に合えばいいだろ。来週の土曜日までにデザインを決めて、その後、パターンを起こして、仕立てに出す。」
え、曲作るの・・・？
美門くんが思いついたように顔を輝かせた。
「仕立ては、祖父の店のスタッフに協力を頼もう。2、3日あれば、やってくれると思うから」
若武くんは、満足そうな顔でみんなを見回した。
「決まりだ。上杉、パターン作れよ」
上杉くんが悔しそうに舌打ちする。
若武くんは、それを無視して話を進めた。
「では、ブレイク・ダンスの技をご披露しよう。パフォーマーは、美門翼」
美門くんは、びっくりしたようだった。
事前の打ち合わせがなかったみたい。
若武くんって、無茶振りがすごい・・・。
「ずいぶんやってないから、急にできるかどうかわからないよ」
そう言ったんだけど、若武くんは、これもサラリと無視した。
「いいから。やれよ。」
美門くんは仕方なさそうにジャケットを脱ぎ、私の方に放り投げた。
「悪い神崎。持ってて」
キャッチした瞬間、ふわっとラベンダーの香りがした。
「美門、マスク取れよ。お前と俺の顔は、俺たちユニットの武器だ」
2人ともかっこいいからね。
「俺の言う通りやって見て。モーションは任せるから。まずブロンクスから入って、アップロック、パワームーブ、ウィンドミル、エアートラックス、そこまでやって」
それで美門くんは色々な技を見せてくれたんだ。
どれもキレが良くて素早くて、本当に素敵。
「次、スワイプス、ダブルウィンドミル」
すごいすごい！
私はもうすごく興奮していた。
「バックハンドスプリングからバックフリップで締める」
大きなバック転を2度繰り返し、そして空中で一回転して、美門くんはトンと床におりた。
クセのない髪がサラッと揺れて、端正な美貌に振りかかって、もう最高にかっこいい。
私たちは感激して拍手を送った。
「すげぇ、さすが優勝者」
「一つ一つが、綺麗に決まるよねぇ」
美門くんって、ほんとになんでも出来るんだなぁ。
美門くんは私の前まで来る。
「ジャケットありがと」
「素敵だったよ」
私が褒めると、美門くんは照れたように微笑んだ。
その顔が何だか可愛かった。
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アーヤ(プロフ) - 住滝良さんのと、少し文が違って「ここ、本文あれだったよなw」って楽しいです！ (5月11日 21時) (
レス) @page47 id: d9605ef4e5 (このIDを非表示/違反報告)
アーヤ(プロフ) - すごく面白いです！このまま、ストーリ続けてください。（あれ、完結してたっけ？）少しだけわがまま言うと、kzの皆は彩の親友（恋人？）ダァーッ！ (5月11日 21時) (レス) @page37 id: d9605ef4e5 (このIDを非表示/違反報告)
桜＠ひなた - 面白すぎです！私はアーヤと若武推しです！ (2023年2月12日 10時) (レス) id: fb711c9d23 (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - まこさん» ありがとうございます！！黒木くんかっこいいですよね！ (2020年10月30日 23時) (レス) id: 2b665a7700 (このIDを非表示/違反報告)
まこ - すごく面白いです！ 私も黒木くん推しです！ 更新待ってます！ (2020年10月30日 17時) (レス) id: e335c0e9f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：澪 | 作成日時：2020年3月13日 20時
