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二十五話-1 ページ30

車窓からは、陽光に照らされてキラキラ光る東京湾の海が見えた。



ここは久里浜海岸。



港には所々に釣りをしている人がいる。



海岸沿いの道路の一画に車はとまった。



「降谷さん、なぜこんなところに……って何してるんですか?」



運転席を見ると、降谷零がサングラスとシルバーネックレスをどっかから取り出して着けていた。



何て言うか……控えめに言ってクソチャラい。



めっちゃ女の子ひっかけてそう。




「こういう格好の方が海に遊びに来たように見えて町に馴染むだろ?だから君にも普段着で来させたんだ」



「いやー……でもその容姿と身長が相まって逆に目立つんじゃないですか?」



どうやらモテ男のようだし。



そのせいで捜査がスムーズに行かなかったら面倒だなと思っていると。




「そんな事気にしてる暇があったら捜査してるさ。それとも何だ、僕のことが気になるとでも?」



は!?



「誰もそんな事言ってませんが!?」



「そうか。それは何より」



全く、一体何なのよ。



捜査中だというのに。



一瞬火照った熱を冷ましつつ、本題に入る。



「それより、ここで何をするつもりなんですか?わざわざここまで来て。」



「おや、君なら察しがついていると思ったんだがな」



私なら……?



その言葉に考えを巡らす。



ここは神奈川県横須賀市。



米国籍を持つ者の一人として知っているのはここには我が国の海軍基地があるということ、それから所謂「ペリー家」の一人であるマシュー・ペリーが日本の開国の為に訪れたということ。




いずれにせよ外国に関係している町であることは確か。




その証拠にさっきまで通ってきた道にもちらほら外国人がいたし、それが日常なのだろう。




それから東京湾に面しているだけでなく、その玄関口とも言われるこの場所。




武器を外国から持ってきて積み直しするのにも目立たない……まさか。

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小夜時雨(プロフ) - 二十八話と二十七話アップする順番間違えちゃいました……(__)その前から読んでいただければ楽しんでいただけるかと(^^) (2021年4月1日 0時) (レス) id: f0aebf3cd7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小夜時雨 | 作成日時:2021年3月7日 11時

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