二十二話 ページ26
「あれ?皆さんお揃いですね」
ダイニングキッチンに入ると、ジョディさん、キャメルさんがコーヒーを飲んでいた。
赤井さんはキッチンで鍋を火にかけている。
「お疲れ、A」
「お疲れ様です。これは一体何の集まりなんですか?」
「密輸の組織について捜査するために、私達も工藤邸に滞在することになったのよ」
マジか、工藤邸もはやFBI日本支部説あるな。
「とりあえず秀が今煮込みカレー作ったから、それ食べながら話しましょ」
席に着くとカレーの匂いがふわっと広がった。
美味しそうな匂い!
「上手くできてるといいんだがな」
いただきますと言ってカレーを口にすると、コクがあって美味しい。
「赤井さん料理上手ですね!」
「大したことはない。煮込み料理ぐらいしか作れないからな」
いくらでも食べられるなーと思いながらスプーンを運びつつ、話は本題に入る。
「さて、ジョディとキャメルがこっちに派遣されたわけだが、2人には密輸組織について情報を探ってもらう」
それに頷く2人。
「俺も積極的に協力したいところだが、黒ずくめの組織関係の捜査がまだ残っているからな。暫くは掛け持ちで捜査する」
「私はどう動けばいいですか?」
「Aは正式に組織同士で交換派遣された身だ。協力してほしいところだが、基本的には公安と一緒に捜査するのが筋だろう。とは言え奴らもその密輸組織について調べるはずだ。その時には協力してくれ」
「わかりました」
とは言え、ジョディさん達が折角日本に来たのにあまり一緒にいられないのは淋しい。
すると私の気持ちを察したのか、キャメルさんが口を開く。
「大丈夫だ、離れていても私達の心は一緒だ。共に頑張ろう」
「そうよ、それにお互い日本に居るんだしいつでも会えるわよ」
「キャメルさん……ジョディさん……」
仲間に勇気をもらえて思わず口元が緩む。
「はい、お互いに頑張りましょう!FBIの仲間として!」
「その意気よ」
ジョディさんと微笑みを交わすと赤井さんが、頼みたいことがあるんだが、と口を開く。
「さっき本部からその組織のものと思われる密輸事件の書類が送られてきた。A、非番中に申し訳ないが降谷君にそのコピーを届けてくれないか」
他に手が空いている者がいなくてなとコピーの入った封筒を渡される。
「赤井さんの頼みなら喜んで!お安い御用ですよー」
私は赤井さんから封筒を受け取った。
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小夜時雨(プロフ) - 二十八話と二十七話アップする順番間違えちゃいました……(__)その前から読んでいただければ楽しんでいただけるかと(^^) (2021年4月1日 0時) (レス) id: f0aebf3cd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小夜時雨 | 作成日時:2021年3月7日 11時