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「＿＿＿＿太宰。」
太宰の名を呼んだのは、グルッペンで在った。酷く冷たい声で在った。しかし、今の太宰には其の声が聞こえては居ないようで在る。
「あは、ふ、ふふ、」
食器が割れる。フォークやナイフが飛び回る。撃った弾丸は跳ね返され、其の中心で嗤いながら異能力を使う太宰。しかし、今此処に兄は居ない。暴走を止める術が、今は無いのだ。
「＿＿＿＿全幹部に告ぐ。太宰を"気絶させろ"。」
「
総統の命令は絶対で在る。幹部達は、此の総統と共に、何れだけ困難な戦闘にも打ち勝ってきた。彼等のいとおしい存在は、仲間であるのだから。
「へぇ、こりゃ可愛い
鬱が笑った。銃が効かないので在れば、剣を振るえば良いのだ。
「最近ちぃと身体鈍っとるからなぁ。相手してやぁ？太宰ちゃん。」
チーノが口角を上げた。蜜柑色の目は、真っ直ぐに太宰を映している。
「ちょっと、チーノ。俺の獲物やからな？」
アメジストがぎらりと光る。ショッピが短剣を構え、太宰を見た。
「煽りキャラ取ったお前に良いところばっか渡さへんで？」
シャオロンが言った。普段から鍛え上げられているシャオロンの近戦腕は、幹部の中でも１、２を競う。
「シャオロンばっかに渡さへんで！」
そう言ったのはゾムだ。爆弾が握られている手に、ゆらりと怪しく光る目元。其れは、味方最大の脅威と称されるだけあるもので在った。
「私もやるときにはやらせていただきますよ？」
エーミールが、麻痺毒を仕込んだ毒針を手にする。頭の良い彼であれば、太宰を如何すれば抑えられるのかも理解しているので在ろう。
「じゃあ、指示は俺に任しとき！」
秘密機種が点滅を繰り返す。ロボロだ。通信管理室へと姿を消したロボロは、秘密機種で太宰への攻撃を指示する。
「オーケー、D？作戦コード33や！」
コネシマが鬱を横目に言った。昔から、ツーマンセルを組んでいた二人には特有の作戦コードが在る。にやりと口角を上げたコネシマは、この戦況を楽しんでいた。
「トントン、俺らもいくよ。」
ひとらんらんが、未だに太宰を見詰めるトントンに言った。冷や汗が頬を伝っているものの、此処まで来たらやるしかないのだと確信を写した目をしている。
「解っとるわ。」
一言。其れだけで彼らには十分で在った。
「作戦コード33、開始。」
ロボロの合図が聞こえた。
ラッキーカラー
あずきいろ
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めい - 好きです！もっと評価されるべき！次の更新待ってます！ (2020年4月5日 21時) (
レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
シラゆ - コメント失礼します(小声)表現の仕方や夢主の設定、とても心に刺さりました。勉強不足を感じさせられるほどの語彙力、尊敬します！文スト？を知らない私でも物語にのめり込めました！更新頑張ってください！コメント失礼しました。 (2020年3月31日 9時) (レス) id: dc5a42bdb9 (このIDを非表示/違反報告)
すりーぷ(プロフ) - 好きです……その場その場の背景？が見えて…なんと言うか……とっても綺麗で文ストの雰囲気等も確りとあって……続き楽しみに待ってます…!応援してます、頑張って下さい！(語彙力が無くて…) (2020年3月30日 19時) (レス) id: 6c2b3e4a08 (このIDを非表示/違反報告)
うみ(プロフ) - 情景描写がとっても綺麗で、1話読んだら「あ、これ好きだな」って思いました！文ストの雰囲気を残しつつ独自の世界観もあって続きが楽しみです！！頑張ってください！応援してます！ (2020年3月28日 9時) (レス) id: c77cf16874 (このIDを非表示/違反報告)
暁月 - あ、好きです。 とっても読み易くて、なんというか…「わあ…！！」となるような感じの……はい。(これが語彙力がない人の見本です) 更新頑張ってください！応援してます。 (2020年3月27日 22時) (レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙藤 | 作成日時：2020年3月27日 2時
