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29。 ページ29
昼間なのに子供が多い
そういえば今日は土曜日か、と曜日の疎さを感じる
ベンチに座り、ぼんやりとアスレチックで遊ぶ子供達を見つめる
『子供、好きなんですね』
「まぁ、ね。本当は小学校の先生になりたかったんだ」
『じゃあ、何故高校教師を？』
「小学校ってね、ピアノ弾けないといけなかったらしくて。俺練習してもそれだけは全く出来なくてさ。中学生相手にするのはなんか気が引けて…んで、高校教師」
『生徒に慕われて、良い先生だと思いますよ』
「そう、言われたら恥ずかしいよね笑笑」
照れくさくて立ち上がった。特に理由はない
『どうしました？』
「お気に入りの場所、教えてあげる」
不思議な顔をするが気にしない
丁度公園前にバスが止まっていた
彼の手を引き、バスに乗り込んだ
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