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11。 ページ11
「ショウ……くん？」
俺の頭にはそれが響いていた
『……私が生きていた頃の名前です。どうかしました？』
その名前に何故か懐かしさを感じた
『大野さん？』
いや、気のせいだ
「いや………悪魔って元々人間なんだなって」
『お話してなかったですもんね』
そういって、スーツから出した手帳の中から一枚の写真を取り出した
『私達悪魔は人間…つまり悪魔になる前の記憶は消されます。そして人間自体に触れ合った人々の記憶からも。
悪魔になって自分のことを教えてくれるのは、名前と番号だけ。それが“ショウ”であり125号なんです』
それは、彼が新品のブーツを履いて校門前で笑っている姿だった
「元々先生だったの？」
『多分……。この学校に見覚えがあるのですがどこか分からなくて』
桜のからこの学校の魅力が伝わるくらい綺麗
あっ、と写真を取られて仕舞われた
でも、まって
俺だってこんな場所、どこかで……
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