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No.142優しい貴方 ページ43

久野side

雨宮「あおさん、良かったですねー」
悠木「ほんと、神かと思った」


悠木さんが嬉しそうにして
ケチャップさんがニコニコしている

ケチャップさんと相談事をしたいなぁと思ったので

服が伸びない程度に袖を引っ張る

久野「ケチャップさん」

貴「ん?」



久野「あ…の……えっとですね…」

久しぶりだったので
私が何から話そうか迷っていると


貴「ちょっとばかり離れようか」

私に気を使ってか
みんながいるところから少し離れる


ケチャップさんはゆっくりしゃがみ
私を見上げる形になる

貴「久野ちゃん、ケーキ好き?」

久野「え?……あ、好きです」

貴「本当ー?私も好きでねー
最近シフォンケーキにハマっててね
一緒に食べに行きたいなーって思ってたの」

久野「シフォンケーキですか?」

貴「そう!
生クリームをいっぱい付けた
シフォンケーキを食べたいなぁって」

「こんな感じの」っと言いつつ
写真を見せてくれる

そこには大量の生クリームを添えた
シフォンケーキと紅茶が写っていた

久野「美味しそうですねー」

貴「でしょ!今度2人で行こうよ」

久野「はい」


貴「その2人で行く前の日にシェアハウスへおいで
恐らくその相談事もそこで解決出来ると思う」(ボソッ)

久野「…ぇ、」


私たちにしか聞こえない声で
ケチャップさんは囁く

最初っから私が悩みを抱えていると分かった上で
お誘いしてくれたのだとやっと理解した


貴「さぁ、みんなの所に戻ろ?
心配しちゃうよ」

久野「はい、そうですねー」



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後日談…というよりその後のお話



ちなみに、代打として呼ばれた
ケチャップちゃんでしたが

本来の声を当てる方が開始ギリギリで来て
ケチャップは帰って行った

No.143迷子→←No.141死の呪文



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作者名:男にならざぬ者 | 作成日時:2018年6月14日 21時

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