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37 Passing ページ38

有: はぁ、Aちゃんのヴァイオリン素晴らしいわ。今度は優作も連れて来るわね。


A: そんな、お二人に聞かせるなんて勿体無いです。


お茶飲んだりお話したりと楽しい時間を過ごしているが私たちが動き出すのももうそろそろ。


A: 私ちょっと廻ってきますね。お手洗いも行きたいし。


沖: ああ。なるべくすぐ帰ってこいよ。


有: シャロンには気をつけてね。


A: はい。さっと戻ってきますよ。





特に変わった様子は無いかな…
8号車まで行ってみるか。


: あれ?Aさん。


A: あら、安室さん。こんな所で会うなんて。


安: なんとかパスリングを手に入れたんですよ。Aさんはご友人とですか?


A: ええ。店のお得意様にパスリングをもらったので。


げっ、バーボン…と思わず声に出そうになったけどこらえたこらえた。


A: この列車、何かビックイベントでも行われるんですか??


安: !!ビックイベント…ああ、推理ゲームの事ですかね。コナン君たちも張り切ってましたよ。


私のちょっとした言い回しに反応がうかがえた。


A: なるほど!子供達は退屈しないですね。では、私は部屋に戻りますね。


安: はい。では、


話に区切りをつけ私たちはすれ違う。


A: 私、ヴァイオリンを名古屋の知り合いにメンテナンス頼んでるんでちゃんと無事で着きたいですね。


ついでにすれ違い様にそっと囁いといた。
余計な事って秀に怒られるかな。


私が前の車両に移るまで安室さんの視線を感じた。

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作者名:リツカ | 作成日時:2016年8月29日 23時

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