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27 Encounter ページ28

カランカラン…


A: いらっしゃいませ。


: こんなとこにバーなんてあったのね。よく見つけたわね高木君。


高: 千葉に教えてもらって僕も初めて来ました。佐藤さんの好みの雰囲気だし帰り道に割と近くて良いでしょ?


今日のお客様はカップルかしら。
短髪でキリッとした女性と少し腰の低い男性。


A: お仕事上がりですか?お疲れ様です。


佐: そうなんです。気を張ってないといけない仕事だから疲れが余計…


高: でも、今日は平和でよかったじゃないですか。


A: お二人は警察官ですか?


佐: な、なんで分かったの!?


私の質問に質問で返す佐藤さん。


A: だって、気を張ってないといけない仕事って大体危険なことだったりしますし、職場が近いってなると警視庁のことかなと。


高: 確かに…なんか探偵みたいですね!


A: 推理小説読みすぎのただのバーテンダーですよ。


店を警視庁の近くに構えたのは少しでも詳しい情報を集めるため。
一般市民じゃ分からないことをたまにポロっと喋ってくれるのを狙って話しかけるのだ。


A: お二人がヒヤッとした事件とあるんですか?


高: そうだなぁ…事件ではないけど以前、捜査で高速道路を走行中に両輪が同時にパンクした時かな。


A: 両輪が??


佐: ああ、松本管理官が監 禁されてた時の!あれは誰かに狙われたようにしか思えないけど、今でも不思議なのよね…


アイリッシュが第一課の管理官に変装してNOCリストを回収しに行ったってやつか。


A: でも、そんなの普通できないですよね。良くない奇跡が起きたってことじゃ。


高: それが今後起きないような奇跡ならありがたいよ。


もしそれが狙撃の犯行ならキャンティとコルンのはず。
まさかこんな所で組織と接触した人に出会えるなんて。
これだからここに店を構えたのよ。

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作者名:リツカ | 作成日時:2016年8月29日 23時

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