＊マイガール６＊ (ページ17)

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＃262 ページ17

まさかAちゃんからお土産がもらえるなんて思ってなかった。

この年になって、女の子とお揃いのなにかを持つことになるなんて…
てか、今までの彼女ともそんなことしたことねーな。

嬉しいもんなんだな、お揃いって。
なんか、今まで恥ずかしいから嫌だって言ってたことが申し訳なくなる。

Aちゃんからのまさかのサプライズですっかり渡しそびれた、おれからのサプライズ。

いつ渡す？今か？後か？
なんて考えてたら、あっという間にAちゃん家の前にタクシーが着いた。

『今日はありがとうございました』

「おれこそあんがと。あのさ…これ、おれからもお土産」

『えっ？』

「家に入ってから見て」と言って、袋をAちゃんに押し付ける。

『えっ？』

「ほら、早く家に入って」

『あっ…えっ』

戸惑いながらも袋を受け取ってくれたAちゃんを玄関まで送って、待っていてくれたタクシーに乗り込む。

はぁー。
サプライズって苦手だな。
本当は目の前で開けるとこ見たかったけど…恥ずかしいような気もして。
まぁ、喜んでくれるだろ。

帰宅後、風呂に入る元気もなく、そのままソファで寝て、目が覚めた時には朝だった。

出勤前に携帯を確認すると…

『プレゼント、すごく嬉しかったです！刻印もされてて…一生の宝物です。
嬉しすぎて泣いちゃいました(笑)』

って、メッセージと一緒におれのあげたガラスの靴を持っているAちゃんの写真。

女の子ってみんながシンデレラに憧れるもんなのか、分かんなかったけど…
行く前に色々調べてて見つけたガラスの靴。
刻印も出来るみたいで、これなら思い出になるんじゃねーかなと思った。
日付とおれの名前とAちゃんの名前を刻印してもらった。
言うとき、スッゲー恥ずかしくて…
でも絶対喜ぶって…
喜んでるAちゃんの顔が簡単に想像できて、それだけでおれは幸せな気持ちになったんだ。

「おはよ。寝てた。
喜んでもらえて良かった！買うときめっちゃ恥ずかしかった(笑)
また、学校で」

って、メッセージを送って学校へ向かう。

早く君に会いたくて、また、今日も君のことばかり考えてしまうんだ。