記憶 ページ9
「いや〜、危なかったですね」
周りの空気が太陽以上に読めていない彼は、ニコニコしながら三人の前に正座していた。
「もう一度聞くけど、月、本当に、僕達を助けた記憶はないの?」
「何度も言っている通りですよ」
月にこの質問をするのは、今ので二十は超えているだろう。
因(ちな)みに、僕達は今、藤の家紋の家に泊まらせてもらっている。藤の家紋の家は、昔、鬼殺隊員に助けてもらったことから、恩返しをするように、隊員を助けてくれる家なのだ。………そうだ。(父貰い)
「それ、超常現象のせいじゃ無いんですか」
いや、今お前が其の張本人だっていうフラグ(昔にこんな言葉はありません)が立ち始めてんだよ。
太陽がため息をついて、
「覚えていないなら仕方がない」
と言った。
「覚えているも何も、私は知らないんです。気づいたら、地面に立っていたんですから」
何それ。プ○キュアのどっかの男子キャラみたい。
藍が、もう話を変えよう、という目をして、こちらを見てくる。
「ま、そのうち分かるさ」
ーーーーーーーーーーーー
夕食を済ませたあと、今度は矛先が藍に向かった。
「で、俺たちをつけてきた理由は?」
「それは……」
一息、深呼吸をして、藍が言った。
「私、記憶が、無くて」
「「はあああ?」」
今回どんだけ記憶関連の話でてくんだよ。耳にタコができるわ。
内心、そう愚痴をこぼす。
「……やっぱり、変、ですよ……ね」
目に見えて肩を落とす少女に、慌てて首を振った。
「いやいやいやいや、そんな〜」
「そうですよ。何も、変なことじゃ無いですよ」
月の言葉に、ピーンと来るものがあった。
「それって……ほかにも、理由もなく記憶がなくなることが、あるっていう意味?」
「はい。……私の住んでいた村には、こんな言い伝えがありました」
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ココロ - 8000hitありがとーございます! (2020年4月3日 18時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ - まさかの5000hitありがとうございます。評価も、少しですが上がっていて、嬉しかったです…! (2020年3月11日 11時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ - 2000hit,有り難うございます! (2020年2月29日 18時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ - 1000hitという文字をこんなに早く見るとは思ってませんでした……ありがとう御座います! (2020年2月22日 17時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ - 260hit,ありがとうございます! (2020年2月21日 14時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ココロ | 作成日時:2020年2月6日 19時