自分の決意 ページ31
side 藍
「………は、…で、療養を…」
「……自分達の方で……」
月「………少しは、医療の心得は有りますので」
A「炭治郎さん達も、御元気で」
善「嫌だああああ!あの子に守って貰ううううう!!」
伊「黙れ、弱味噌が!」
段々と、声がはっきり聞こえるようになって来る。
「……私、生きてる…」
太「あ、起きた」
炭「じゃあ、此処らへんで俺達はお暇させて貰うよ。…元気でな」
A「はい、またお会い出来たら、一緒に闘いましょーね!」
Aさんの声が聞こえて、はっきりと目が覚めた。と、同時に扉が閉まった。
***
「もう少しそのままにしててくださいね。すぐ終わりますので」
月さんが、手早く包帯を、Aさんの手に巻いていた。
「わー、月慣れてるなぁ」
思わず、Aさんが感心の溜息を吐く。
「前、住んでいた所で、少しだけ、医者をやっていまして。成り行きで、今は鬼殺隊に入隊していますが」
「……ちょっとじゃ無いだろう。前の村で散々…」
「はい、昔噺は後にいたしましょう。ゆっくり、聞きますから」
なんか、遮っていた様な。
本人は微妙な笑顔を浮かべて、立ち上がった。
「あんまり、私達も長居はしていられませんから。藍さんも、静養に務めましょう?」
「そう言えば、月は、怪我してないの?」
思わず気になって、月に尋ねてみる。
一瞬、何を思ったのか、その場の空気が驚いた様になった後。
「ああ、私なら、ちょっと木の枝で掠った以外、何も有りませんから」
「殆ど、お前らで斃しただろう」
相変わらずの無愛想な口調に、めげる事もなくAさんが頷いていた。その後私の方を振り向いて、意味深な事を口にした。
「月の事は、君に任せたよ」
「……月、この女と何かあったのか」
「…へ?」
月『さん』は、気付いていないようだった。
しかし、私は気付いてしまった。
「……そ、そんな事だけで、何故ッ、そうなるんですか!」
「だって、呼び捨てにしたのは未だかつて、月のことだけだろう。なんかあったんだろう、お前ら」
「いやいやいや、そんな、私はみんなの輪の中に入ろうとしただけでっ」
声が少し上ずってしまう。
肝心の本人は。
「私がどうかしましたか?」
「あ、月気づいてない。…藍さんがね、月の事を……」
「なんでも無いですううううう」
「お前ら、騒ぐのは後にしなさんな」
初代さんが入ってきて、なんとか助かった。
今日も、皆は元気だった。
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ココロ - 8000hitありがとーございます! (2020年4月3日 18時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ - まさかの5000hitありがとうございます。評価も、少しですが上がっていて、嬉しかったです…! (2020年3月11日 11時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ - 2000hit,有り難うございます! (2020年2月29日 18時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ - 1000hitという文字をこんなに早く見るとは思ってませんでした……ありがとう御座います! (2020年2月22日 17時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ - 260hit,ありがとうございます! (2020年2月21日 14時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ココロ | 作成日時:2020年2月6日 19時