逃走 ページ16
side テンションが高い自分
「いやー、初代さんて案外良い方だったのかも」
「……だな」
ども、こんちは!前世は超天才とかつて謳われた(?)葉野谷Aでっす!
正直、全然人おらんくて、家トントンしても追い返されるだけなんだわ。何か僕達しました!?
さて、ちょっとテンション上げすぎちゃったんで、元に戻しまーす。
いま、僕達は村の入り口にまで戻ってきて、太陽と二人、ため息をついている。其の理由は、第一に、手がかりがつかめない。そして、第二に、僕達嫌われすぎじゃね、ということで、二重の重みに耐えながら、月と藍の二人組を待っている。
「遅いなぁ、二人とも」
「俺たちとは違って、あいつらは人と付き合うのが上手いからな。色々と聞き出せてるんじゃ無いか」
「確かに、そうだね」
沈黙。
いや、気まずすぎだと思う。
何で組決めでこの人選で別れた。イミフなんですけど。
幼馴染みなら幼馴染みとで班組めば良いじゃん!何でよりによってこいつとなの!?真顔でほぼ悪者みたいな、何故に僕と性格全く違うこいつとなの!?
脳内でクレームの嵐が吹き荒れる。
これを読んでいる皆さんには、16話目で急にこのテンションとかウケる、とか思われてるかもしれないけど!仕方ないじゃん!
「あ、帰ってきた」
クレームしている所に、丁度藍と月が帰ってきた。
「おつかれー。で、どうだったの?」
さりげなく聞いてみる。すると、藍が急に下を向いて、彼女らしからぬ大きな声で、こう言った。
「今から、逃げよう」
「え」
「…どうして!?なんかあったの?」
「其れが……」
月が話そうとすると、笛の音色が聞こえてきた。
*祭りの始まり三つ目の音頭*
*踊りの衣装を用意せにゃ*
*人の娘1人に編ませよう*
*音頭の振り付け決めたけりゃ*
*頭の良い娘に決めさせろ*
*大将音頭は後二日*
こちらに、向かってきている。
「ねえ、ちょっと待って」
僕は、みんなと顔を見合わせると、
「これ結構まずいよね!?」
駆け出した。
「ちょ、待てお前!」
遅れて三人が駆け出す。
うわあまずいまずいまずいまずい!!!
敵方も、此方の存在に、走ったことにより気づいたようだ。
「藍さーーーーん、何で言わなかったの理由を!」
……
無視!?
あちらの鬼の方が、圧倒的に足が早かったようだ。
距離を縮められて、もう相手の刃のような物が、僕を捉えている。
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ココロ - 8000hitありがとーございます! (2020年4月3日 18時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ - まさかの5000hitありがとうございます。評価も、少しですが上がっていて、嬉しかったです…! (2020年3月11日 11時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ - 2000hit,有り難うございます! (2020年2月29日 18時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ - 1000hitという文字をこんなに早く見るとは思ってませんでした……ありがとう御座います! (2020年2月22日 17時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
ココロ - 260hit,ありがとうございます! (2020年2月21日 14時) (レス) id: 7279136435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ココロ | 作成日時:2020年2月6日 19時