59個 ページ9
多くの生徒の前に立つ二つのペア。
なんでも、次の"ドキッ！胸のときめきが止まらない！ロマンチックなドラマ"は皆の前で告白、らしい
くそかよ。
さりげなく遠くにらっだぁ先輩やここの生徒会が見えるのは気のせいだと思いたいけれど。
無理やろうなぁ...
先に狼ペアがしている。
「...ずっと、好きなんだ。付き合ってほしい...」
「...こちらこそ」
ペコ、と互いに頭を下げている。
初々しさが良かったのか、盛り上がる観客。
結構美しい感じのルーさんが照れてるのかわいい。
ま、待っとる此方は最悪の気分やけどな
どうすんねん、とシャオロンに目線を送るも気がついていない模様。
最悪やな
「では、次は狐ペアです！」
うっわー...
シャオロンと向かい合う。
どうしよう、と目線をそらすといきなりハグされる。
それだけで沸き上がる歓声。
どうせ、後で悲鳴に変わるんやろうけど。
察してしまい、観客から目を背ける。
sho「...愛しとる」
シャオロンの声だと瞬時に気がついた観客から悲鳴が上がる。
うるっさ...
sho「...はぁー」
恥ずかしかったのか仮面の上というのに顔を隠そうとするシャオロン。
しゃーねぇなぁ...
『愛してんで、ばんび』
頭を撫でると恥ずかしがるように後ずさるシャオロン。
おもろいなぁ
「えぇー勝敗は、我らが生徒会長、グルッペン様が決めます！」
は、とシャオロンと私は瞬時に舞台に上がってくるグルッペン先輩を見る。
gr「おもろかったから狐ペアで」
うっっわ。
にやにやしてる感じ、シャオロンの方は気づいとるっぽいな。
何故か優勝したから、とネックレスを渡される。
えぇ...
困惑しかなく数歩下がるとシャオロンがそれを受けとる。
sho「いや、要らへん。
俺やるから他人があげたもん使わせたないわ」
うっわ、イケメンかよ。
「...と、いうことで！今回のイベントは終わりでございます！」
有り難う御座いました〜、と言う声を聞きながら急いで舞台裏から降りる。
走り誰もいないところについて仮面を取る。
『っ、あぁ〜...無理』
壁に背を向け座り込む。
『しゃーない、はよ帰るか』
スマホを開くときょー先輩やらっだぁ先輩たちからこれでもかと言うほどの連絡がある。
まぁ、バレるよな...
「あれ、行ったんじゃないの？」
降ってきた声に顔をあげると、くられ先生がいた。
『あ、これ、ありがとうございます』
krr「あ、うん」
私が仮面を渡すと頷き受け取ってくれた。
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年1月14日 22時
