心に負った深い傷 11 ページ38
翔サイド
フワフワのバスタオルに包んだ和を受け取って、リビングに戻ると智にぃと智にぃの膝に収まってる潤がお出迎え。
「ほら和お風呂終わったって」
智にぃが潤に言うと、
「あ、かーくん！」
って、甲高い声を上げて潤が駆け寄ってきた。
「和、潤が寂しがってるぞぉ」
言いながらフローリングに立たせると、後退りするように歩いたと思ったら、智にぃの膝にポスンと座った。
それで下から智にぃを見上げてる。
そんなウルウルの子犬みたいな瞳で見られたら、
「かずー、ちょっとは元気になったかぁ？」
ほらね、あんまーい声出して和のこと構い始めた智にぃ(苦笑)
こういう時、和は計算づくじゃね？ってほど上手に甘える。
そして俺や智にぃはそれにイチコロ(笑)
「智にぃ、あとお願いしていい？」
俺が言うまでもなく智にぃは和の体を拭きだして、潤は特に何かを言う訳ではないものの、ずっと和のそばに張り付いてる。
あっという間に服を着せられた和は、潤と仲良く遊び始めた。
そんな2人を見ながら、
「この様子なら意外と明日はケロッとしてんのかな？」
そう言った俺に、
「だと良いね？」
って、答えた智にぃ。
まるでそうはならないよ、って言ったかのように俺の心に響いた。
その夜、まずまずの食欲を見せた和は、ゆかの作った好物のハンバーグを何とか完食して、智にぃと一緒に早めに2階に上がって行った。
雅紀は風呂での様子から凄く心配していたけど、それから智にぃも降りてくることがなかったから、てっきり大丈夫なんだって思ってた俺。
「おはよー」
朝、リビングで智にぃが顔を見せ、
「和は？」
って、聞くと、
「雅紀がシャワーしてくれてる」
言葉少なく答える智にぃにちょっとした違和感を持った。
「どうかした？」
「イヤ、和は何も言わないんだけど、夜中に何度も魘されてたし、今朝もいつものことなのにおねしょのことで地味にパニクってた」
「地味にパニクるって？」
「腕に噛みついて泣いてた(苦笑)」
智にぃから知らされた様子は、最近の和からは想像もできない。
やっぱりかなりのダメージを受けてたんだなって思うしかなかった。
それでもランドセルを担いで姿を見せた和は、小さな声で、
「おはよ」
って、ちゃんと朝の挨拶もして朝ご飯を食べようと椅子にも座った。
だけど全く食欲がないみたいで、微動だにせずじっと座ってるだけ。
儚げに揺れる瞳を見ていると、俺まで苦しくなる。
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棗(プロフ) - パスワード申請します 。 いつも、拝見させていただいてます。 (2019年2月14日 20時) (
レス) id: ef140653c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - パスワード申請します。 お願いします。 毎回楽しく読ませて頂いております。 (2019年2月14日 16時) (レス) id: 03009ea5b3 (このIDを非表示/違反報告)
rietan(プロフ) - パスワード申請します いつも楽しみに読ませてもらっています 疲れた心が癒されます (2019年2月14日 0時) (レス) id: 09ada2be90 (このIDを非表示/違反報告)
シナモン(プロフ) - こんばんは。パスワード申請お願いします。いつも、楽しく拝見させて頂いています。ドキドキしたり、ほっこりした気持ちになります。これからも、楽しみにしていますので無理の無いように更新楽しみにしてます。 (2019年2月14日 0時) (レス) id: bd8fca3fd7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - パスワード申請 いつも拝見させていただいてます。 (2019年2月13日 21時) (レス) id: 1d2222a8c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2019年1月19日 21時
