はじまりは潤 4 ページ8
翔サイド
そっとドアを開け、枕元のスタンドライトをつけ、ベッドの端に腰掛ける。
すやすやと眠る潤の顔をじっと見つめると、
「ちょっと痩せたか？」
今さらだけどそう感じて、頬をひと撫でする。
旺盛な食欲に安心して、以前のように小まめに体重を測っていなかったことを後悔するしかない。
食べているのに痩せていくのも�儀薪�尿病の特徴。
「ごめんな」
そう小さな声で呟きながら、出ていた背中に布団を掛けてやろうと思って気付いた。
「あぁ。
もうおしっこしてんじゃん…」
寝る前にトイレに行ったはずなのに、数時間でおねしょ。
しかもぐっしょり濡れるほどの量。
短時間でこれだけの尿が排泄されるってことは、相当血糖が高くなってるのかも。
そんなことを思うとすぐに、
『糖尿病性ケトアシドーシス』
またひとつ不安を煽るような病名が頭に浮かぶ。
その時、モゾモゾと動いた潤がくるっと体を丸めて、
「ううっ…」
僅かに呻き声を上げた。
よく見ると、お腹を庇うように手で覆ってる。
「潤、どした？ポンポン痛い？」
俺の呼び掛けに、薄目を開けた潤は、
「…たい、ポンポンいたい…」
って、苦しそうに答えた。
「分かった、ポンポン痛いのな？
他には？ゲーしそうとかない？」
俺の質問には答えず、ただ痛みに堪えるように荒い呼吸をしながら、横たわってる。
スーツのポケットにあったスマホを取り出し、智にぃをタップする。
すぐに繋がって、
「ごめん、すぐ来て！病院連れてく…」
それだけを言って、そのまま潤の枕元に放り投げた。
すぐに階段を駆け上がってくる足音。
隣の部屋のドアが開け閉めする音も聞こえてくる。
そのすぐ後、ドアが開いて、
「どした？」
智にぃと雅紀が入ってきた。
「糖尿病性ケトアシドーシスだと思う。
多飲、多尿、腹痛、脱水。どれもその症状。
夕方ゴロゴロしてたのも倦怠感のせいかも。
それに、今気付いたけど痩せたよ、潤。
糖尿病かもしれない…」
息も整わないうちに俺から言われ、呆然とする2人。
「そんなぁ。
この歳で糖尿病ってことは�儀燭辰討海箸任靴隋帖�
俺に質問しているって言うより、ホントに心の声が漏れたって感じで呟く雅紀。
「ごめん、翔。
僕もうっすら頭の中に浮かんでた、その病名。
だけど自信がなかったし、翔に相談してからって思うことで逃げたんだ、現実から…」
智にぃはそう言って、ガックリ肩を落とした。
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虹(プロフ) - ebi信号さん» こんばんはー！コメントありがとうございます(^O^)ワクワクしてもらえて、私も嬉しいです♪これからもよろしくお願いします(^o^ゞ (2019年4月12日 22時) (
レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - profile読んだだけで、泣きそうになってしまった。ワクワクとホッと安心感です。この世界を続けてくれて、残してくれてありがとう…。 (2019年4月12日 0時) (レス) id: 7ab42f2331 (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - 虹さん» ありがとうございます！こちらこそ(^-^)/ (2019年1月2日 16時) (レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - 琴子さん» 良かったぁ(^O^)これからもよろしくお願いします(^o^ゞ (2019年1月2日 13時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - 虹さん» さっそくにありがとうございました！見れました＼(^o^)／ (2019年1月2日 13時) (レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2018年12月24日 18時
