主婦喪失 3 ページ28
翔サイド
朝から雅紀と2人して潤に振り回され、ゆかが保育園に送ってくれたことでやっと解放された俺たち。
ホッとひと息、冷めきったコーヒーを飲みながら今日1日の行動の打ち合わせを始めた。
色々と細かなことが多くて夢中になっていて、ふとゆかの帰りが遅いことに気付いた。
「遅くねぇ？ゆか…」
「ホントだ、もう30分以上経ってる」
いつもなら15分もあれば帰ってくるのに、と思いながらも、また潤が駄々捏ねて困らせているんだろう位に考えていた。
だけどその考えは、ゆかの帰宅と共に打ち消されることになった。
”ｶﾞﾀｯ、ｶﾞﾀｯ、ﾄﾞｻｯ”
玄関のドアが開く音に続いて聞こえてきた異常な物音。
「えっ？なに？」
雅紀も何事かと焦った声を上げながら立ち上がる。
雅紀がリビングのドアを開けたことで、一目で緊急事態であるとわかった。
お腹を庇うような体勢で蹲り、ハァハァと肩で息をしているゆか。
ゆかのただならぬ様子を見た雅紀は、
「ゆかっ！」
叫びながら、転がるようにして玄関まで走って行った。
少し遅れて行った俺は、
「ゆか、わかる？お腹が痛いの？」
コクコクと頷くだけで、既に声を発することさえできないほど。
頸動脈に触れてみたら、ﾄﾄﾄﾄﾄと早い脈が伝わってくる。
「とにかくここじゃダメだ、中に入れよう」
抱えるようにしてリビングまで運びこむ。
「雅紀、落ち着け！」
それは狼狽える雅紀に言うと同時に、自分に向けた言葉でもあって…
「ゆか？楽な体勢でいいよ？どこが一番痛い？」
俺がそうゆかに訊いたとき、
「翔にぃ、出血してる…」
って、雅紀。
それを一瞥して、
「ゆか？ちょっとお腹触るよ。痛いと思うけど、頑張ってよー」
苦しそうな息づかいのゆかをちょっと強引に仰向けにして、お腹に触れる。
！！
軽く触れただけでも筋性防御がみられた。
腹痛、出血、筋性防御。
そして新婚であること…
それらを踏まえて、浮かび上がる病名。
"ヤバい！"
"可能性があるだけ"
相反する言葉が頭の中を駆け巡る。
だけど躊躇している暇はない。
「答えにくいかもしれないけど…」
そう前置きをして、雅紀の方に向き直り、
「妊娠の可能性、ある？」
単刀直入に訊いた。
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虹(プロフ) - ebi信号さん» こんばんはー！コメントありがとうございます(^O^)ワクワクしてもらえて、私も嬉しいです♪これからもよろしくお願いします(^o^ゞ (2019年4月12日 22時) (
レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - profile読んだだけで、泣きそうになってしまった。ワクワクとホッと安心感です。この世界を続けてくれて、残してくれてありがとう…。 (2019年4月12日 0時) (レス) id: 7ab42f2331 (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - 虹さん» ありがとうございます！こちらこそ(^-^)/ (2019年1月2日 16時) (レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - 琴子さん» 良かったぁ(^O^)これからもよろしくお願いします(^o^ゞ (2019年1月2日 13時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - 虹さん» さっそくにありがとうございました！見れました＼(^o^)／ (2019年1月2日 13時) (レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2018年12月24日 18時
