はじまりは潤 20 ページ24
それから翔は、ずっと潤の側にいて家に帰って来ることは、殆んどなかった。
和が『翔パパも病気なの？』って言い出すくらい(苦笑)
結局、教育入院を含め3週間を超える入院になった。
その間、翔と2人っきりの時間を過ごした潤は、退院する頃にはすっかり甘えん坊になっていた。
退院の準備ができて、靴を履く段階になった今も、歩くか歩かないかで揉めてる(笑)
「なんでよー潤。
昨日お散歩した時はしっかり歩けてたでしょ？」
当然のように抱っこを求める潤に、翔も困り顔。
「ヤだ！抱っこがいいのー！オレ病気だもん…」
最近一人称が『オレ』になった潤なんだけど、抱っこをねだってる、ってのが可笑しい(笑)
「オレって言うお兄さんは、抱っこなんて言わないよ(笑)」
翔も同じこと考えてたみたいで、笑いを噛み殺しながら、ツッコんでる。
「良いじゃん、もう。抱っこしてやんなよ。
僕、午後から出掛けなきゃいけないから早く帰りたい」
頑固者同士が根比べに突入しないうちに、口を挟んだ。
「もう、潤はずるいなぁ」
仕方なくって感じで抱き上げて、忘れ物がないか確認する翔。
潤は抱き上げられるや否や、絶対に離れないとばかりに首にしがみつき、肩口に顔を埋めた。
「ただいまー」
玄関で見事にハモった僕たちの声に反応して和が勢いよくリビングから飛び出してきた。
「潤くん！おかえりぃー！」
そう言いながら走ってきた和は僕をめがけてダイブ。
「こ〜らっ、かずぅ〜
それはダメだってぇ。いつも言ってんでしょ？」
華奢で小柄だといってももう１年生になった和が全力で飛び付いてきたら、受け止めるのも大変(苦笑)
最近はしなくなっていたんだけど、どうやら今日は嬉しさのあまりブッ飛んでたみたい(笑)
「あひゃひゃ和、智パパにはダメだって言ったのにぃ、ヤっちゃったの？」
ってリビングから出てきた雅紀は爆笑してる。
「何それ？僕にはダメって…」
「だって俺はまだ受け止められるもん、和ぐらいなら。翔にぃだって大丈夫だし。
だから智パパはダメだよって言ったんだけどね。無駄だったね、結局(苦笑)」
そう言って微苦笑を浮かべる雅紀に、
「和には難しいね、そのルールは。
ダメか良いのどっちかにしないと。
ま、もう暫くは良しとしますかね、和？」
和の特性からして、曖昧なルールや例外なんてものは理解できないから、ここは僕が折れることで丸く収めた。
翔も僕も結局、子どもたちには敵わないんだ(笑)
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虹(プロフ) - ebi信号さん» こんばんはー！コメントありがとうございます(^O^)ワクワクしてもらえて、私も嬉しいです♪これからもよろしくお願いします(^o^ゞ (2019年4月12日 22時) (
レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - profile読んだだけで、泣きそうになってしまった。ワクワクとホッと安心感です。この世界を続けてくれて、残してくれてありがとう…。 (2019年4月12日 0時) (レス) id: 7ab42f2331 (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - 虹さん» ありがとうございます！こちらこそ(^-^)/ (2019年1月2日 16時) (レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - 琴子さん» 良かったぁ(^O^)これからもよろしくお願いします(^o^ゞ (2019年1月2日 13時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - 虹さん» さっそくにありがとうございました！見れました＼(^o^)／ (2019年1月2日 13時) (レス) id: cc1132a1bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2018年12月24日 18時
