9 慎重に ページ11
「前世の記憶はあることにはあるけど、ねえさんのことだけ記憶ないなんて…」
「そんなの僕、初めて聞いた。部分的に無いことはあるだろうけど、誰かのことだけ忘れるのか…」
話終えると、やっぱり暗い雰囲気になってしまった。
食べかけのふろふき大根も、もう冷めてしまった。
2人とも温かいうちに食べたかっただろうに。
「でも、まあうまくやっていこうと思う。
これからどんな感じになるか見当もつかないけどね。」
すると、無一郎は持っていた箸を置いた。
「きっと、いつか思い出してもらえるよ。
Aねえさんと一緒にいれば、何かきっかけになって思い出すよ。大丈夫だよ。」
無一郎が励ましてくれて、有一郎もうんうんと、頷いた。
「ありがとう、2人とも…」
いつか、思い出してくれたらいいな。
それまで、少し待ってみよう。
たとえ辛くても、弟たちもしのぶも周りのみんながいるしね。
「ごめんね、ご飯冷めちゃったよね。ふろふき大根温め直そうか？」
「いいよねえさん。ねえさんが作ったの冷めても美味しいから。」
「僕A姉さんの作ったふろふき大根が1番好き。」
2人ともそっくりな顔で笑う。
もう、なんて可愛い弟たち。
神様、今世では私たちをきょうだいにしてくれて、本当にありがとうございます。
「それよりさ、ねえさんの前世の話聞かせてよ！無一郎から少しは聞いたけど、ねえさんからも聞きたい！」
「いいよ！何から話そうかな、じゃあ…」
こうして、昔の話に花を咲かせながら、きょうだい3人仲良く夕食の時間を過ごした。
明日から、どうなるか分からないけど頑張ってみよう。
実弥さん、不死川先生との日々。
ゆっくり、慎重に、まずは普通に先生と生徒としての関係を築いていければいいよね。
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次の日 4時間目終了後 昼休み──
「ちょっとしのぶ…なんで…」
「何でしょう？先程のことでご不満がありましたか？」
「分かってるじゃん？！私が言いたいこと！」
私は今、少し怒っている。
4時間目、担任の悲鳴嶼先生の公民の授業が少し早めに終わった。
そういえば2年生の時と担任は同じのはずなんだけれど、3年生からまた1年生の時と同じ悲鳴嶼先生に担任が変わった。
副担任は、不死川先生。新任の先生の影響で色々と変わったのかな。
まず、それは置いといてだ。
「なんで私を数学の教科委員にしちゃうのよー！」
授業後余った時間で先程行われた係決めのせいで、不満は大ありだ。
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さらりとクマ(プロフ) - nさん» ええええええ？！天才…？！ぷろ…？！全くもってくそくそど素人ですが、そのようにお褒め頂けてハッピーです…！続編の更新の方もう暫しお待ちくださいませ…！コメントありがとうございます！！！ (2021年10月23日 12時) (
レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
n - この小説書かれた方、、天才ですか❓話の構成や、ラブシーンも上手すぎます。。。プロの作家が書いてるのかな。と、疑ってしまいます。 (2021年10月20日 23時) (レス) id: 2858fa56d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみ - 私は風柱様ひとつじだどね粉雪ちやんも風柱様にほれたんじやないかなここにきて (2021年10月2日 10時) (レス) id: 3ad59a45e6 (このIDを非表示/違反報告)
さらりとクマ(プロフ) - 粉雪さん» あっらー！粉雪様！いつもお読み頂き誠に有難うございます！！いいではありませんか推し変！！でも煉獄さんもかっけーですよねぇ…完結までには不死川さん推しになってるように推し変パワー込めてお話書きますね！？頑張りますーー！！ (2021年9月5日 22時) (レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
粉雪 - 前世のお話から読んでます！いつも楽しませて頂いております。私は煉獄さん押しなのですが、この作品を読むたびに不死川さん押しに転換しようかと思ってしまいます…！これからも楽しみです！応援しております！ (2021年9月5日 14時) (レス) id: 33866b80ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さらりとクマ | 作成日時：2021年7月18日 21時
