5 新しい髪紐 ページ6
「Aのその髪、長くて綺麗だと思うが、任務の時邪魔にならねェの？ずっと前みたいに結わないんかィ？」
「あ、それなんですけど…」
前使ってたの、裕から貰ったヤツだから使わないようにしてたんだよね。だから結んでない。
実弥さんに言うか一瞬迷ったけど、逆に隠すなんて良くないよね。
私は前使っていた髪紐の事を話した。
「なるほどねェ。じゃあ今ここで俺が買ってやる。好きなの選べ。」
「そんな！自分で払います…？」
ん？なんか若干青筋浮かべてない？
もしかして、裕に対抗心燃やしてる？
これは断れないな…。
「では、お言葉に甘えて…」
でも、沢山ありすぎて迷うなぁ。
暫く色々眺めていると、ひとつの髪紐に目が止まった。
藍色と銀色の糸が織り交ざった紐に、紫の花の模様があしらわれた小さなガラス玉が紐の両端に付いている。
私が見ていたのを知ってか知らずか、実弥さんはそれを手に取った。
「これ、こんなかで1番Aっぽいなァ。」
「え！私もそれ、素敵だなと今見ていたところだったんです！」
「そうかいィ、じゃあ、これで決まりだな。」
ニィっと実弥さんが笑うと、お店の人の所へ行ってお金を渡した。
何今の笑顔…不意打ちすぎる…。
私がお店で待っていると、実弥さんが戻ってきた。
「ありがとうございます。高かったのにすみません…。」
あんなに綺麗で手の込んでるもの高いに決まってる。
「気にすんな、金なら有り余ってらァ。」
すると、実弥さんが無言で私の背後に回った。
それから何度か少し髪の毛が後ろに引っ張られる感覚が。
「実弥さん？」
「…できたぞォ。」
あそこで見てみィ、とお店の窓を指さし、私は窓を鏡替わりにして自分の後ろ姿を見た。
「すごい…！綺麗…！」
私の髪は綺麗に三つ編みになっていて、髪の下の方では先程の髪紐が結われガラス玉が揺れていた。
「よく似合ってるぞォ。」
そう言って実弥さんは私の髪がぐしゃぐしゃにならないよう優しく撫でてくれた。
「実弥さんありがとうございます！凄いです！器用ですね！」
「妹たちにやってたからな、日が暮れる。帰るぞォ。」
実弥さんは私の手を取り握って歩いてくれた。さりげなくこういうことしてくれるの、凄く嬉しいなぁ。
「ふふっ」
「何笑ってるんだァ？」
「何でもないですよ〜」
「あァ？今日変だな。」
そりゃそうです。
愛されてるんだなぁって感じがして思わずニヤニヤしちゃっておかしくなりそうなんですもん。
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さらりとクマ(プロフ) - snowさん» snow様！大変お待たせしておりました！続編出来次第お知らせしますね！立ち上げだけしてお話までは更新はできないかもですが…。ぜひ、今後も宜しくお願いします！！！！ (2020年11月15日 12時) (
レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
snow - 更新お疲れ様です！もう続編間近ですね！早い！!これからも応援しています！ (2020年11月15日 12時) (レス) id: 6289ae6079 (このIDを非表示/違反報告)
さらりとクマ(プロフ) - snowさん» snow様！いつも有難うございます！間が空いてしまって申し訳ないです…！楽しんで頂けるようなお話考えておくので、これからもどうぞ宜しくお願いします！！！！ (2020年11月11日 19時) (レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
さらりとクマ(プロフ) - ひまわりさん» コメント有難うございます！いつも読んで頂いて感謝しかないです…！落ち着きましたら、しっかり更新していく所存です！これからも宜しくお願いします！！！ (2020年11月11日 19時) (レス) id: 2dfbebf58e (このIDを非表示/違反報告)
snow - 更新お疲れ様です！クマ様のお話が1週間も読めないなんて…土曜日楽しみにしております！実習頑張ってください！ (2020年11月9日 19時) (レス) id: 6289ae6079 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さらりとクマ | 作成日時：2020年10月19日 1時
