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「確かに、ジュダルは貴様と組みたがっている。」
「無理だよ！おねいさんはもう僕の「シュバリエ」だもの！」
「だが明確な誓いはないと聞いたが？」
「……え、えっ、いや、そうですかね？多分。」
Aはアラジンと紅炎を交互に見ながらビミョーな表情をする。
「でも…！」
「……まあ、俺は命令された通り動くつもりは無い。他の奴らが見かけたら連れていくだろうしな。」
「ええっ！他人事なッッ！」
「他人事だ」と言われ額にされたデコピンは強烈で、Aは額を抑えながら蹲った。
「船の準備を。」
紅明が従者たちに指示を出した。
「本国へ戻る。なるほど、あのアルバという女の狂信的な野望と、運命を共にするつもりはない。」
「あっ、待って！アルバさんを知っているの!?デスか！？紅炎さんと紅明さんは。」
Aがしゃがみながら額を抑えて2人に聞けば、紅炎は「心当たりはある。」と少し振り返って答えた。
「その女は、普通の女に見えた。少なくとも、煌という小国が天華を統べるいくらか前まではな。
Aも必ず知っている。」
その言葉で彼女は顔色を変えた。
「だが、いつの頃からか、黒いまがまがしい力と…
不浄の軍団を引き連れていた。正体のない覆面の魔道士集団、そして……
「神官」たる「マギ」…ジュダルをな。」
「「不浄の軍団」？だせぇな。あんな奴らと一緒にしないでくれよ。」
「「！！？」」
突然聞こえた声と、途端にビィイイイと溢れる黒いルフ。
Aはバッと頭上を見上げ、目を見開いた。
カッ！！
「ジュっ………
ジュダル！！！」
シンが彼の姿を見て名を叫ぶ。
「よぉ！A！えらく退屈な話だったが、やっと俺も仲間に入れてくれるんだろ？面白くなってきそうだなぁ！」
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年5月5日 23時
