答え.28［マギ］ (ページ31)

今日:10 hit、昨日:21 hit、合計:11,492 hit

第245夜新たなジンの力ページ31

＿「煌帝国領南天山全線第九補給基地」

カァ

「！？空が…？」

ドーン

「な…なんだ!?」

空から指した光から現れたのは、ジュダルと白龍だった。

「一体…!?」

「……このお方は…白龍皇子…それに「神官」殿…!?」

「俺たちの最初の城がこ〜んなショボい基地なわけぇ？白龍よォ〜」

「うるさい。」

(さーて白龍、ここでどうするつもりだ？おまえ……)

＿2日前

「「迷宮(ダンジョン)」から出て、お互い大して離れて飛ばされなくてよかったな、白龍！」

「離れても、”こいつ”があればおまえを辿れる。」

ジュダルの体に巻きついていたのはネツメグサ。長い根を張るマメ科の植物である。

「「ベリアル」は攻略した。マグノシュタットで手に入れた力が役に立ったぜ。さーてと、玉艶をブッ殺しに行くかー！」

「いや、まだだ。」

「ハァ!?」

「おまえ、このまま本国へ突っ込むつもりか？おまえとて、自分の出生を知ってから、「アル・サーメン」を皆殺しにしようと考えなかったわけでもないのだろう？だが、できなかった。そうだろう？」

「………………まぁな。あのババァクソ強えしよ。それに玉艶よりやっかいなのは手下の「親父ども」だぜ。世界中にたくさんいて、どこかにいる「本体」を殺さねーとキリがねぇ。分身の方はいくら殺っても人形になるだけだ。

それにウゼーことによ！あいつら「分身体」は常にルフを飛ばしあって情報を共有してんだよ！「告げ口」だよ！世界中で起きてることを玉艶に伝えてんだ…

たぶん今も、見張られてんぜ。」

「………………その通り。だから…」

白龍はビキビキと片腕を魔装すると、弓矢で木の上にいた分身体を殺した。

「おいおい!?」

「本国へ戻る前に、どこか奴らの目の届かぬ場所で、俺たちの力を研ぎ澄ます。」

＿そして今に至る。

「この基地を、徴収する。煌帝国を不当に奪った賊を討つために使う。おまえたちも力を尽くせ。」

「!?」「……!?」

どよどよと騒がしくなる。

「賊を討つだって？」
「賊とは…一体誰のことだ？」

「練玉艶、並びにその手下の魔導士集団、そして…西征軍総督練紅炎！」

どよっ

「紅炎様を討つだって!!?」

「あ〜あ、だめだぜ白龍。うちの国の兵どもは、紅炎によ〜〜く懐いてんだからよ〜一気に反感買っちまったぜ？」

「…………」白龍は頷く。兵たちは全員、白龍を睨んでいる。