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(そうだ、確かに俺は考えていた。彼女がいる方に行けば、彼女はなんの抵抗もなく俺と一緒にいてくれる。それが一番、簡単だったはずだ。
「幸せ」は、そっち側でも叶えられることも……知っていたはずだ……
そうだ、それほどに俺は、彼女を愛しているんじゃないか……
なら、これくらい、、、
彼女の元へ行けばいい。俺のくだらないこだわりなど捨てて……
アリババ殿と一緒に戦い、A殿と共に楽しく笑いあえたらいいんだ！)
そして現れたアリババ。
(アリババ殿…！)
彼の差し出した手に、白龍は手を伸ばした。
＿(それで良い。己の矛盾に打ち克ち…この者は今、白く磨かれた真の王の器になろうとしているのだ！)
スッ…
グッ……
ビタッ
(！？なぜ手を取らぬ！？)
(なぜだ…！？俺は…どうしても
＿＿＿＿
ギャアー＿
「フザけんなよォ、「シュバリエ」サンよォ！！
仲間になれだと？幸せにしたいだと？そうしたい俺も確かに”いた”。
でもよォ、俺ん中のもう1つのこっちは！？見ないフリをすんのかよ。冗談じゃねぇよ！」
＿この者たちの……器のそこに渦巻く”これ”は一体なんだ！？
ゴオオ
「俺たちの中の”こいつ”がよォ…そうじゃねーだろって叫んでんだよ!!」
ジュダルは拳を胸に当てた。
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年5月5日 23時
