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「ところで、ムーさんとは仲良くやっているの？マグノシュタットの時は、ずいぶん険悪だったじゃない。」
「ああ、そのことはもういいんだ。ムーにも色々と事情があったことを聞いたから……「ファナリス」にはな。」
一方、ムーはモルジアナとファナリス兵団たちに、「赤獅子」とはファナリスのことだろうという話をしていた。ユナンが参戦してきたワイワイやっていたが、モルジアナにはきっと、新しいナニカが見えただろう。
「そう言えば…キミも、「未来」が見えるんだよな？」
帰り際、ティトスが彼女の背中に声をかけた。
「…うん。まだ1度も、しっかりしたものは見た事がないけどね！」
振り向かずにそう明るい声で答えるが、背中を見れば明るい感情だけではないことがティトスにはすぐに分かった。
「……もし、何か大きなモノに押しつぶされそうになって、息が出来なくなって、ああ、もう無理だなと思った時は、すぐに僕の元に来るんだよ。
未来がもし見えていたら、僕の言葉なんて嘘か嘘じゃないか丸見えかもしれないけど、僕の気持ちが嘘じゃないってことは、僕が唯一確信できることさ！
僕はキミが思うより、キミのことが好きだからね！」
ニッと笑うティトスを、Aは上半身だけ軽くふりかえって見ると、両手を広げていてあまりにも女神にしか見えないものだから、ついつい抱きついてしまった。
「あんたホンットーに…いい奴だよね……」
「フフッ、今更？」
「…もし、イイ歳になっても貰い手がいなかったら…その時は……よろしくね」
「……えっっ！？それって、、、えっ！？」
「じょ、ジョーーダんだよばっかだなあ！！！あはは！あははは！」ベシバシ
じゃ、じゃーねー！！！
バタン。
「……「勿論」くらい、言わせておくれよ……」
＿＿＿＿＿＿＿
煌帝国 帝都「洛昌」
ヴン
グラッ
「おっ。あーあ、長い距離を飛ぶのは疲れるなぁ。」
「おまえのその大した物量も運べない転送魔法で…弱音か？ジュダル。」
「紅明のダンダリオンやシェヘラザードの転送魔法には、運べる量は負けても、飛べる距離は負けないぜ！
それにまだこんなもんじゃ終わらねぇ。いつかこの力を絶対に使いこなしてやる……
おまえを王に…するために。」
煌帝国 第四皇子 練白龍
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年5月5日 23時
