神様.27［マギ］ (ページ39)

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第236夜ソロモンとグロリアのうつし身ページ39

うっうっ

ウワーン

うっ……うう……

ソロモンの死体を地面に寝かせながら、皆は涙した。

グロリアは元々魂だけの存在だったので光となり消え、元々の死体も、まるで初めからいなかったかのように綺麗に消えていた。

「ソロモンもグロリアも……2人で最後の力で俺たちを守ったんだね……」

ソロモン王と仏様は死んだ。

最後の魔法でイル・イラーを異空間へ押し戻し、同時にこの世界を滅ぼそうとしていた「アル・サーメン」も異空間へ封印したのだった。

「地上の動植物が一斉に死に絶えてしまった。生態系が完全に破壊されてしまった。水も作物も向こう1000年は育たぬだろう。この世界は死んだ……」

「ああっソロモン王…！どうすればいいのですか!?やはり私たちはあなたなしではもう何も……！」

「……!!!」

(どうしよう？みんな絶望してる…こんな時、どうはげませばいい？ソロモンならなんて言う……？)

ポン

「……!!!」

「落ち着けウーゴ……ひとりじゃないんだ。一緒にやってみせよう。」

ウーゴには心強い味方がいた。セイバーだ。彼もおなじ状況に置かれていて、ずっとやってきた仲間。
彼がいるだけで、ウーゴは何倍も気が楽だった。

「……諦めちゃダメだ!!!」

「……え……？」

「まだ地下にはイル・イラーの手が届かなかった生きた大地が残っている。きっとなんとかなる。なんとかしてみせるぜ!!!」

セイバーはウーゴと肩を組んで笑って見せた。

「お、俺は頭がいいんだ！頭だけだけどね…」

「俺は今の状況で1番ピッタリな魔法を使えるぜ!!!だから任せろって！」

「「ウーゴ様…セイバー様……」」

「俺がめいっぱい考えて、みんなが生きていけるシステムを考え出してみせるよ！」

「それで俺は、それを実現してみせる……

だから……あきらめないでやってみよう!!!みんなで力を合わせて…死んでいった奴らの分もこの世界で俺たちは…息を吹き返すんだ!!!」

「………………」

異種族たちは顔を見合わせて頷きあった。

「はい！！」「ああ…やってみよう！」

「……！」

セイバーとウーゴは顔を見合わせて、笑った。

「「よかった…!!!」」

(ソロモン、グロリア、シバ、アラジン、アンナ、A。見ててくれよ。これからは俺たちが…がんばるよ！)

そして俺たちは、「アルマトラン」で全く新たなスタートを切ったんだ！

まず俺たちは、荒廃した地上から逃れ……

異種族の各自治区の地中に作られた「地下都市」へ移り住んだ。