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『白龍を幸せにしてあげたい』
そんな風な言葉を、確かに「ザガン」の迷宮で、白龍に言った気がする。
けれど違う、そんなつもりではなかったのだ。
「あなたは、俺が不幸のあまり、そう言ったのでしょう。あなたの役目のせいで、俺にそう宣言したのでしょう？
俺を、見捨てられなかったんだ。」
「あ、あ、ああ……」
至近距離で、見つめられる。
その瞳は、いつからそんなに濁っていたのか？
「「正解」「正さなきゃいけない」あなたが、間違えるなんてそんなこと……ないですよね？
あの言葉が嘘だなんてそんなこと、ないですよね！？」
「や、やだ……」
バサッ
白龍はAの両肩を掴んだまま、いとも簡単に押し倒してしまった。
「俺の幸せ…なんなんでしょうね、ずっと考えてたんですよ……
でも直ぐにわかりました。国を取り戻すこと？魔女を殺すこと？
いいえ、そんなのは使命に過ぎない。幸せなんかじゃない。
俺は、Aさんがそばに居るだけで、幸せになれるんだなって。」
そんな目で見つめないで、そんな顔で笑わないで……！
「お、おかしいよ、おかしいよ白龍……！」
やっとの事で絞り出したその言葉も、白龍には届かなかった。
「可笑しいですかね、貴方をこんなに愛してるなんて。確かに、そうかもなあ。
なら、正してくれますよね。
俺の事、「幸せ」にしてくれるんでしょ？
俺の幸せは、貴方だけですから。」
間違えてたのか。
そうか、全部、私のせいだったのか。
私は、まだまだ未熟すぎた。
「貴方と婚儀を交わすことが、償いになるの？」
白龍は一瞬で笑みを消すと、真っ黒な瞳で涙を流す彼女を冷たく、けれど暖かく見下ろした。
「まさか。
俺とあなたは愛し合うんだ。」
「できない、
そんなのっ、できないから、離し」
彼の肩を掴んで押そうとした時、手はズルッと滑って彼の肩ではなく宙を押して、
また、彼の唇が彼女の唇に触れた。
彼は顔を上げると笑わずに彼女を睨んだ。
「俺を幸せにしたいって、言ったのに。」
はーっ、はーっ……
「償いなんていらないんですよ。」
ばくばく
「あの言葉は「まちがえた」んですね。」
ぐるぐる
「でも”俺は”間違ってなんかない。俺とあなたは愛し合うんだ。」
嗚呼、
「絶対に逃がさない。」
もう彼は、救えない。
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氷空音(プロフ) - ナギさん» 読み進めていただけたら分かりますがヤンデレは治ります！あと、第139夜はこの作品では飛ばしているのですが、呼び方を間違えてしまったところはどこだったでしょうか？すみません！見つけるのが下手で…見つけ次第直させて頂きたいのですが💦 (2022年10月26日 15時) (
レス) id: a1f76e7cbb (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 第139夜ですが、紅玉は紅覇の義姉ではなく、歳が同じ義妹で紅玉と呼んでいますよ！ (2022年10月26日 7時) (レス) @page23 id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 白龍くんのヤンデレは治りますか？まだアニメで放送されていないシンドバッドを倒すところではアラジン達と共に戦っているので治る気がします。 (2022年10月26日 7時) (レス) @page12 id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
氷空音(プロフ) - サラさん» わーい！！！！！！とっても嬉しいですありがとうございます頑張ります😭😭❣️ (2022年3月27日 18時) (レス) id: 5e2c75e263 (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - 把握しました！私この小説ほんと見ててなんか微笑ましくなってめっちゃ好きなので、今回頑張って絵描かせていただきます！これからも頑張ってください！応援してます！ (2022年3月27日 18時) (レス) id: 98face5f6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年3月25日 16時
