第132夜 告白 ページ49
「思い出したんです。俺の指名は、叔父に寝返り、煌帝国をのっとった……アル・サーメンの魔女を……
俺自身の母親を、殺すことだとね。」
手に着いた血をはらい落とす白龍を見て、自分の頬に着いた生暖かい血に触れたAは、どこか虚無を見るように、遠くを見ていた。
＿
『兄上がおっしゃったんです……僕たちを殺そうとしたのは母上だって……
でも…僕は信じません。きっと、叔父上が皇帝になりたくてやったんだ……
そうですよね？母上？』
ザワザワ
ザワザワ
『ひ、否定しないのですか！？母上！？』
『白龍……』にこっ……
ほっ……
『は…母上……？』
『真実よ。と言ったら、あなたはどうするのですか？』
『………………！？』
『白瑛に言う？それとも、この手で私を殺しますか？』
ゆらゆら
『ほら、何もできませんね？』
『……！？』
『大丈夫よ。私は新しい皇帝陛下と婚儀を交わします。あなたもかわいがってもらえるわ。
だから、あなたは今まで通りいい子でいればいいのよ。白龍……』
……
『白龍……白龍……どうしたのですか？ずっと塞ぎ込んで……』
『……いいえ、なんでもありません姉上。』にこっ
(いえない……姉上の命は俺が守らねば……
この魔の国から…………
そして俺が……いつかあの女を……)
＿
「練 玉艶。煌帝国を操るため、くみしやすい愚鈍な皇太弟に寝返った「アル・サーメン」の魔女です。
あいつは「大聖母」によく似た女でしたよ。」
うわーん、と鳴き声が遠くで聴こえる中、壁にもたれ掛かりながら白龍はそう話した。
アリババはそんな話を黙って聞いていた。
そして頭によぎるのは先程のAだった。
『私…また、間違えちゃった？……
どこで……まちがえた？』
不気味にそう呟いてどこか遠くを見る彼女に何もかける言葉が見つからなかった。
「自分の子供なんてなんとも思っていない。あんな女は…生きてちゃいけないんです。」
「……だから大聖母を殺したのか…」
「……俺がやらずとも、どのみち断頭台行きの罪人でしたよ。」
「そうかもしれない……でも、おまえがやったのは私怨じゃなかったって言えるのか！？」
「…………」
「それにお前…なんであの時Aに…
あんな……”見せつける”ような真似したんだよ……」
「…………最後まで、母親に見えていたと言ったでしょう？
彼女だって…国が戻ることを願ってるから。」
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氷空音(プロフ) - ももさん» わー！ありがとうございます✨頑張りますー🔥🔥 (2022年3月20日 18時) (
レス) id: 5e2c75e263 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 続編おめでとうございます🎉夢主ちゃんの愛され具合がとても好きです💓無理せず頑張ってください！応援してます！！ (2022年3月20日 17時) (レス) id: 540177c56f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年3月20日 15時
