第131夜 仇敵 ページ45
「走れ、外へ……”それ”がかわいて……お前が炎に飲まれてしまう……前……に……」
兄は自分の腹部を刺して、その血で白龍を守ったのだ。
だが、彼は……
ドシャッッ
ヒソヒソ
ヒソヒソ
「皇帝陛下に続き皇太子殿下が2人も先の大火で亡くなったそうじゃないか……」
「また敗残国の手の者の暗殺か……？」
「次の皇帝は誰に……？」
「それは、もちろん……
陛下の弟君、皇太弟・練 紅徳様さ！！」
「「皇帝陛下万歳！皇帝陛下万歳！」」
「…………聞きなさい、白瑛、白龍…
陛下は、あなたたち2人を養子に迎えてくださるそうよ…
これで命を守っていただけるし……今まで通り、正当な皇女と皇子として生きていけるのだから……」
「はい…ありがとうございます母上。」
「…………」
「「皇帝陛下万歳！皇帝陛下万歳！」」
ジィッ……
皇帝の鋭い視線は、「母上」に向いていた。
ギッ
白龍はそれに気が付き皇帝を睨みあげた。
小さな時から、
彼は、
「皇帝陛下万歳！」
「「煌帝国」万々歳＿！！！」
＿
ギィンギィン！！！
ジュウウ
「！？斬れる…！？白龍の魔力の膜が薄くなってる！？」
「がはっ、」
「Aさん、！」
モルジアナの肩を借りながらAは立ち上がり、彼らの戦いを目に焼き付けた。
「「魔力操作」の限界が……白龍が……し、し……」
ハー……ハー……
ドクン
ドクン
(白龍……なんでそこまで！？)
ギャリリリリ
「おまえが……おまえが母上を……そうだろう！？」
「！？何……！？」
ぐっ……
バキィイイイイイン！！！！
ついに槍が……斬れた……
白龍は目を見開いたあと、バタッとそのまま倒れてしまった。
「白龍！！」
アリババとアラジンは魔装も解けた白龍に駆け寄る。
「こいつ…何言ってたんだ！？」
Aはモルジアナの方を借りながら立っていたが、やがて口を開いた。
「白龍の…お母さんは、「アル・サーメン」に、殺されたのかも……しれない……」
「え！？」
「あ！！大変だモルさん！アリババくん！」
「！？」
アラジンが指さした方を振り返ると、大聖母の姿がどこにもない！
「あっ！！「大聖母」は…どこ行った！？」
(白龍……白龍……
ごめんなさい、私はあなたを、
いちばんに、
助けるべきだったのかしら……)
Aは枯れた涙を1粒流した。
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氷空音(プロフ) - ももさん» わー！ありがとうございます✨頑張りますー🔥🔥 (2022年3月20日 18時) (
レス) id: 5e2c75e263 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 続編おめでとうございます🎉夢主ちゃんの愛され具合がとても好きです💓無理せず頑張ってください！応援してます！！ (2022年3月20日 17時) (レス) id: 540177c56f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷空音 | 作成日時：2022年3月20日 15時
