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「国と国との平和的な経済の橋渡し！それが私”たち”「銀行屋」の仕事！！
そうだ！あなたも、国王様なのでしたら、どうです？私たちにすべてをお任せしてみませんか？
ああ…でも…
貿易国がなくなったからと、私たちを恨まないでくださいね。
元々計画したのはそこのお方です。」
マルッキオはニタァと笑い、杖である人物を指さした。
そこにいたのは…
「…ッッ」
Aだった。
「Aが…？何変なことを言い出すんだ。」
「変な事でも何でもありません。なぜなら彼女は…
煌帝国の従者なのだから！！！！」
「！？」
アリババとシンは一斉に彼女を見た。
Aは目を見開いて、震えていた。
「はぁ？俺、そいつ知らねえけど。」ジュダルは眉を顰めた。
「そうだ、Aは煌帝国の従者なんかじゃ…」
「おや、ジュダル様はまだ耳にしていない…？
彼女は遊杏様ですよ。」
マルッキオはニタッと笑って言うが、
「あー、なんかそういう仕事がデキる従者もいるとかなんとか…ってアレか！！！金属器持ってんのに戦わねえ奴だ！！！」
ジュダルはハッと思い出し、馬鹿にするように笑いながらAを指さした。
Aは恥ずかしさと怒りから顔を真っ赤にしてジュダルを睨んだ。
「どういうことだ…？」
「おや、もしかして遊杏様…「家出」と称して現地調査にでも行っていたのですか！」
「ち、ちが…」
「彼女は煌帝国で従者もしながら事務をしている、とても働く素敵な女性なのですよ！
そしてこの貿易の計画も「共に」立てました…
ねえ？」
ニヤニヤしまくるマルッキオに殺意が湧くが、Aは味方がいない状況に震えた。
「…はぁ、そうね、そうだったわ。けど「可笑しい」って言ったはずよ。
だって私、その計画はしっかり破棄したはずだもの！！！
元々アンタに任せていたらなんか変な方向に行っていたから、確かに煌帝国に得ばかりだったけれどわざわざ白紙に戻した！！！
なのになんで進んでるの！？」
そう睨めば、マルッキオはまたニタリと笑った。
「正式な書類にサインする必要があったんですよ。片方の国だけで決めれるわけがないでしょう。」
「はっ…そんなの聞いたこともないけど。」
「さあ、渡すのを忘れていたのかもしれませんねえ…だってあなた、すぐ出かけてしまったではありませんか。」
二人の会話に、シンたちは理解できなかった。
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作者名：氷空音 | 作成日時：2021年4月2日 16時
