過去.６［マギ］ (ページ44)

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ワーワー

王宮の外では国民たちが押し寄せていた。

「アリババくん、大丈夫かなぁ？」

アラジンは不安そうに遠くから目を凝らして王宮を見る。

「こんなに国民の人たちに支持されているようですから、きっと大丈夫です…」

「そうだね…」アラジンは微笑んだ。

「霧の団のほかの人たちは？」

「一度、アジトに戻っているそうです…」

「そっか…」

「あ～～っ、なんだよこの人だかりは…絨毯持ってくりゃよかったかな～～…」

その人ごみの中にペタペタと裸足である男がやってきた。

「めんどくせーなーっ、全部ふっとばしちゃおうかな！？」

そいつは人込みをかけわけ、王宮へ進んでいった。

ピタピタ、

ピタ、

アラジンの隣を、その男は…

ジュダルは、歩いて行った。

ブワッ

「！？」

(なんだろう…！？

今、一瞬だけ…

あの人が黒い太陽に見えた気がした…)