Episode7 ページ10
あれ、なんか今日熱っぽい
そう気づいたのはさっき一限が終わった時
仁兎「どうかしたのかー??」
噛まずに言えたね、にーちゃんなんて思うけど
ちょっとそれ言う元気すらない
「んーちょっと眠い」
そう言って机に突っ伏す
…体調悪いと心配させちゃうし、暗に少しほっといてくれオーラを出しておく
守沢「おーい、Aいるかー??」
あータイミング悪いよ千秋くん!!
午後の5限の小テストをどうしても受けたいのでここはなんとしても隠し通さなくては…昨日時間あったからそのために頑張って勉強したし
保健室連行されちゃうのを何としても阻止しなきゃ!!
「んーどうしたのー??」
守沢「英語の教科書を借りようと思ってな!!…体調悪いか??」
あ、やばい、バレちゃうバレちゃう
「いや、ちょっと寝不足で眠いだけだよー」
守沢「…」
じっとこちらを見てくる千秋くん
いやーかっこいい
けどここは逃げなきゃね
「英語だよね?持ってくるからちょっと待ってて」
そう言った瞬間腕を掴まれて、サッと前髪をあげられる
…まあつまり熱を手で測られてる
守沢「熱、あるだろう」
「…気のせいだよ、眠いし今」
守沢「それにしては熱すぎる、無理せずに保健室で___」
「昨日勉強したから小テスト受けたいの…だからそれまで頑張らせて?」
千秋くんの言葉を遮ってそう伝える
千秋くんは少し困った顔をして周りを見渡す
守沢「わかった、おーい鬼龍」
鬼龍「なんだ?」
守沢「Aが無理そうだったら俺を呼んでくれ」
真剣な顔でそう言う千秋くん
…そんな周りを巻き込まなくても、なんて思ってたらふらっとする
あれ、結構熱あるかな
守沢「っ!」
「ごめん」
それを見兼ねたのかさっとサポートしてくれる
いやぁ、やっぱり私の彼氏イケメン
ぐわぁんと視界が揺らいで意識が遠のいていく
ちょっとやばいな、なんて思った頃にはもう意識がなかった
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作者名:藤郷 | 作成日時:2020年6月13日 22時