【呪術廻戦】呪いの王のオトモダチ【両面宿儺】

お正月ー４ ページ16

｢A...その顔...ww｣


｢羽子板で負けて墨塗られたの、何か？｣




自分の今の顔見てみろ、と手鏡を渡される。


いや、なんでこんなの持ってんだ。


というツッコミはさておき。


渡された鏡を見て、驚愕。


声にならない叫びが出たのは無理もない。


鏡に写ったのは、宿儺のそれと同じ模様の自分の顔。


しかも無駄に上手い。


やってくれたな、棘。




｢そんなに俺と揃いが良いかw｣




などと、腹を押さえて笑ってくる宿儺を横目に、恥ずかしさで耳まで熱くなるのを感じた。


最っ悪...しかもこれさっき五条、さりげなく写真撮ってたよな...。


うぁぁああ、最悪だぁああ。


頭を抱えて半泣きになっていると、宿儺がポンポン、と頭に手を置いてくる。




｢まぁ、良いではないか｣


｢うぅ...｣


｢お前にとっては、良くも悪くも思いでになっただろう｣




珍しく優しい。慰めてくれてるのか？




｢宿儺が優しいと調子が狂うんだけど｣


｢あ？｣




とても機嫌が良いのか、そんな憎まれ口を叩いても不機嫌になる様子はなかった。


嬉しい...のかな。


そう考えると、何だか私まで嬉しく感じた。



もうそろそろ日が変わるかな。


私が今年、一緒に新年を迎えるのは、呪いの王。


去年は、真希とパンダと棘...(くっ)...だったな。



そろそろ0時00分になった頃だろうか。


時刻を知るものはここにはない。


呪霊に言うべきことか否か、という疑問が浮かびはするが、そんなのはどうでもいいや、と投げ捨てる。




｢宿儺、あけましておめでとう｣




一緒に新年を迎えるって、なんか友達っぽい。


と小さな声で呟いた。


その声が届いたかどうかはわからない。


すると、宿儺が口を開く。




｢おめでとう｣




宿儺の方を向くと、少し照れつつも目を細めて


笑っていた。




────────
正月譚、＜完＞


────────
Sano.

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それでは、良いお年をお迎え下さい。


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そして、あけましておめでとうございます。

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