File.12 "宮野志保" ページ44
宮野志保から連絡があったのは、それから半年も経ったある日の事だった。
『...はい』
志「もしもし、華夜さん? 今から会えないかしら」
『あ...ごめんね、今ちょっと動きにくくて、』
机中に散らばる資料に目を落とす。
ラム
そう呼ばれる人間から頼まれた仕事
志保ちゃんには会いに行きたいが、ジンの目もあるから当分は無理だ。
志「あぁ、ごめんなさい...」
『こっちこそごめんね.....どうかした?』
何かあったのだろうか
声が沈んでいる
志「前に話したじゃない? 諸星大って人」
『あぁ、お姉さんの彼氏?』
志「えぇ...その人今、どうしてる? 」
思わず言葉に詰まってしまう
だって、ライは...
『死んだんじゃないかな?...ライは...』
志「"ライ"? それがあの人のコードネームなのね!?」
『えぇ、黙っていて申し訳なかったと思ってーー
志「なら良かったわ!!」
え?
"良かった"?
志「実は今、お姉ちゃんと連絡が取れないの。もしお姉ちゃんがあの人の所にいるなら安心だと思って...だって、あの人は生きてるもの!」
『えっ、生きてる?』
志「あの人は組織を裏切って逃げたの。殺されてない! だから、お姉ちゃんはその後を追ったんだわ、きっと.....えぇ、そうよ、きっとそう。だからあれは嘘よ...」
『...ねぇ、一体何がー「××駅のコインロッカー」
「南口の365番を開けてちょうだい。鍵は貴方に郵便で出しておいたわ。もうすぐ届くはず。」
『...志保ちゃん、あなたは一体何をー』
志「あら時間だわ、ごめんなさい華夜さん」
「今までありがとう...さようなら。」
通話がぷつりと切れる。
『え.....あ!』
郵便!!
慌てて玄関を出て、1階にある郵便受けを開けると、
『あった!!』
"椿 華夜様"
"S"
Sherryの"S".....いや、Shihoの"S"!!
急いで封を切り、中を漁る。
そこには鍵が一つだけ入っていた。
.
.
『はあっ.....あった、365番!!』
傷む肩を抑えながら、コインロッカーを急いで開ける。中には、包装された小さな箱と封筒が1つずつ入っていた。
それを全て取り、急いで車に乗り込んで封を切る。
ーーーーー
椿 華夜様
前略
この封筒が無事に届いて貴方の目に触れたこと、とても嬉しく思います。
貴方にこれを託したということは、今頃私も姉も組織を裏切ったということでしょう。
私と姉はいつも一緒でした。
両親が居なくなってから、ずっと。
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明里香(プロフ) - 誤字がありました。「そ今にも泣き出しそうな」ではなく、「その今にも泣き出しそうな」です。 (2020年7月11日 12時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「だも思った」ではなく、「だと思った」です。 (2020年7月10日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 可愛い男の子と形容されているのに、「彼女」になっています。統一された方がよいのではないでしょうか? (2020年7月10日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「ライがいなかなる」ではなく、「ライがいなくなる」です。 (2020年7月10日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「始まて貴方にもらったものだから」ではなく、「初めて貴方にもらったものだから」です。 (2020年7月10日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はな | 作成日時:2019年11月30日 8時