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君のいる朝 13 【微グロ】 ページ17

「黙れ」

獣の唸りが響く。ぞ、と悪寒がサーヴァントとマスター襲った。

「お、るた」

ざく、ざくと、地を踏みしめる足。貫かれた手は、それでも矢を離さず、呆気なく折られる。灰となった末路に目もくれぬ狂王の、血濡れの手には魔力を帯びた槍。暗色の目が赤くーーーー鮮烈な色を帯びる。

(狂化……!!)

マスターは息を呑んだ。それはバーサーカーの本領。理性が死滅し、狂戦士としてーーーー破壊まで突き進む獣に変わる。

弓兵を獲物と定めた狂王は、闇を纏った。

ーーーー殺す、殺す、殺してやるーーーー

マスターに流れ込んでくるのは、気の狂いそうなほど濃密な殺意。汚染される。神経が冷たく燃えて、ずぐずぐと形をなくしてーーーー少女の身体はくずおれる。

「っ、オルタ!! やめろ!!」

キャスターが叫ぶ。抱きとめた身体は温度をなくしていた。

静止も虚しく、狂王は夜の闇を赤く駆け登る。咆哮、投擲ーーーー燃えたつ斬撃は、弓兵の身体を鮮やかに切り裂いた。

【……あれに、伝えろ。成すべきを、誤つな】

ーーーーお前は、願いと呪いを叶える存在だ。

どぉっと、立ち上る黒い炎に焼かれ、弓兵の身体は無残に消えた。地に舞い降りた狂王は、されど未だ殺気を纏っている。呆気にとられていたセイバーのオルタとキャスターは、我に返る。
ぼたぼたと、切っ先から滴る雫を無感動に眺める狂王。
ーーーー視線が1度でもこちらを向いたなら、宝具で動きをとめる。もう、それしか、この獣は止められないーーー

「伏せてろ!!」

怒号が響く。刹那、森の間隙を縫うように現れた赤い軌跡が狂王の脇腹を貫き地へ縫い止めた。

「……おいたが過ぎるぞ、オルタ」
「……!!!!」

狂王が標的をランサーに変える。隙を見ていたセイバーが森の影から現れて駆け寄ってきた。

「遅くなりました! ロマニとダ・ヴィンチには連絡をしています。あと10秒で強制帰還です」
「よし……!」

キャスターは腕の中の少女の前髪をたくしあげる。親指に噛みつき、滲む血であらわになった素肌へルーンを描く。

「これで繋がりを切る……!」

魔力が施行され、少女の目に光が戻る。

「あ……」
《レイシフト、強制終了まで、3.2.1ーーーー》

ーーーー
Aは胸騒ぎがして目が覚めた。どくどくと、心臓が痛い。身体じゅう、ひどい汗だ。
悪い夢を、見ていた気がする。

「……クー」

何かあったのだ。その予感を裏付けるように、管制室からたくさんの人の声がする。

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Sandoriyon0000(さんどりおん)(プロフ) - 碧依さん» わわわわ感想ありがとうございます!!2度もいただいてもったいない……!は、発狂!そこまで萌えていただけて嬉しいです!いつも応援ありがとうございます、3部頑張ります! (2018年1月11日 0時) (レス) id: 1352ea05b0 (このIDを非表示/違反報告)
Sandoriyon0000(さんどりおん)(プロフ) - ありささん» はじめまして!感想ありがとうございます!1章から読んでいただけて嬉しいです!3章楽しみにしていただけている気持ちに答えられるよう頑張ります、応援ありがとうございます……! (2018年1月10日 16時) (レス) id: 1352ea05b0 (このIDを非表示/違反報告)
碧依(プロフ) - 第2部完結おめでとうございます!最後の方は超絶キュンキュンして悶えながら読んでました← もう心の中で発狂してました← 第3部も続くとのことで、とても嬉しいです! 心待ちにしています! これからも頑張って下さい! (2018年1月10日 14時) (レス) id: e83e0a514a (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - はじめまして、一章から楽しく読ませていただいております!三章が凄く楽しみです!これからも頑張ってください!! (2018年1月10日 13時) (レス) id: 5124bcd214 (このIDを非表示/違反報告)
Sandoriyon0000(さんどりおん)(プロフ) - いよりさん» はじめまして!感想ありがとうございます!1章かは2章まで読んでいただけて嬉しいですありがとうございます……!3章もハラハラドキドキ、きゅんきゅん多めな展開を目指して頑張りますので、よろしくお願いします! (2018年1月9日 21時) (レス) id: 1352ea05b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Sandoriyon0000 | 作成日時:2017年12月13日 23時

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