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君のいる朝 08 ページ12

マシュの胸を、あたたかな感情が満たす。

「……ええ、お二人のおかげで平気になりました。ありがとうございます」
「やった!」
「フォウ!」

前足と小さな手がハイタッチする。
こうしてAと話すのは、実は初めてのことだった。彼女は大概の時間を医務室か、ダ・ヴィンチの部屋で大人しく過ごしている。もしくは、クー・フーリン【オルタ】の傍らにいた。よく懐いているので下手に触らない方がいいだろうと思っていた。

いざ話してみると、よく笑い、よく喋る。大人しい女の子という印象がころりと変わった。
落とした鉢植えに興味が移ったようだ。Aは無邪気にたずねてくる。

「これ、どうするの?」
「○○○ワレばかりだとちょっとさみしいので、お花を植えようと思って」
「お花!」
「ええ……ただ、どのお花にしようか決まらなくて。種類もそれほど、詳しくないので」

ああそうだと、マシュはひらめいた。

「Aさんの好きなお花、ありますか。参考に教えて欲しいんです」

フォウがひょいっと肩へ登ってくる。受け入れるマシュも慣れたもので、さらりとした白い体毛に覆われた頭を撫でる。機嫌良く鳴くフォウに気を取られていると、Aのちいさな声がした。

「……ぷ」
「えっ?」
「……どろっぷ」
「ドロップ?……飴玉ですか?」
「ううん、お花の名前」

マシュは首を傾げてしまった。飴玉という名前の花などあるのだろうか。いや、世界は広いから、あるのかもしれない。

「どんなお花なんでしょう?」
「やさしいお花」
「や、やさしい??」

益々わからなくなってきた。ドロップとは、てっきり花か球根がよ形状のことを言っているのかと思ったのだが、どうやら違うらしい。
はてなを浮かべているマシュに、伝わっていないことを察したようだ。

「レオナルドさんが知ってるの、こっち!」
「えっえっ、わぁっ!」
「フォウフォーウ!!」

小さな手に引っ張られて回廊を走る。置いていきぼりの鉢植えが、ぽつんと寂しく影を落とした。

ーーーー

「オルタ、すごい」

マスターは驚いていた。今日のメンバーであるランサーとキャスター、それにセイバーもセイバーのオルタも頷く。
槍を奮うオルタは、未だ傷一つない。バーサーカーは特性上、傷をものともしない闘い方をする。理性がないのだ、痛覚も遠い。感覚のほとんどを消失したオルタは特に顕著で、生傷が絶えなかった。
ところが今日は冷静に、確実に敵を倒していく。オルタとは思えない戦い方だ。

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Sandoriyon0000(さんどりおん)(プロフ) - 碧依さん» わわわわ感想ありがとうございます!!2度もいただいてもったいない……!は、発狂!そこまで萌えていただけて嬉しいです!いつも応援ありがとうございます、3部頑張ります! (2018年1月11日 0時) (レス) id: 1352ea05b0 (このIDを非表示/違反報告)
Sandoriyon0000(さんどりおん)(プロフ) - ありささん» はじめまして!感想ありがとうございます!1章から読んでいただけて嬉しいです!3章楽しみにしていただけている気持ちに答えられるよう頑張ります、応援ありがとうございます……! (2018年1月10日 16時) (レス) id: 1352ea05b0 (このIDを非表示/違反報告)
碧依(プロフ) - 第2部完結おめでとうございます!最後の方は超絶キュンキュンして悶えながら読んでました← もう心の中で発狂してました← 第3部も続くとのことで、とても嬉しいです! 心待ちにしています! これからも頑張って下さい! (2018年1月10日 14時) (レス) id: e83e0a514a (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - はじめまして、一章から楽しく読ませていただいております!三章が凄く楽しみです!これからも頑張ってください!! (2018年1月10日 13時) (レス) id: 5124bcd214 (このIDを非表示/違反報告)
Sandoriyon0000(さんどりおん)(プロフ) - いよりさん» はじめまして!感想ありがとうございます!1章かは2章まで読んでいただけて嬉しいですありがとうございます……!3章もハラハラドキドキ、きゅんきゅん多めな展開を目指して頑張りますので、よろしくお願いします! (2018年1月9日 21時) (レス) id: 1352ea05b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Sandoriyon0000 | 作成日時:2017年12月13日 23時

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