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朝と君と待雪の花 05 ページ34

食堂には向かい合えば6人、左右端を使えば8人がけのテーブルがずらりと並び、席は日毎で変わったり固定のものもある。
例えばマスターの席は食堂の入口のテーブルで、俗に言うお誕生日席だ。これはレイシフトの要請がかかってもすぐに向かえるようにという配慮だ。
マスターの座るテーブルの席は、争奪が激しい。時に静かに水面下で、時にわいわいとジャンケンで開催される。今日はマシュとナーサリーにジャック、意外にも名乗り出たのプロトだ。

「今日はそっちで食いてぇ」
「いいげど、お酒はぎんじだからね゛っ゛」
「わーってるよ、あんまり喋ると喉痛めるぞ」

マスターの近くに我先にと向かい合ってナーサリーとジャックが座る。マシュは積もる話もあるだろうからと、端の席を選んだ。プロトはてっきりなるべくマスターの近くに座るだろうと思っていたのに、マシュの隣にやってくる。

「ここいいか?」
「あ、どうぞ……」

こうして近くにプロトがいるのは久しぶりだった。「リア充」の件からなんとなく話しづらかったこともある。

(ど、どうしましょう話題が……!)

頭が真っ白になりそうなところへ、気の抜けた会話が持ちかけられた。
「なぁ、今日の鍋焼きってほんとに鍋焼いて作るのか?」
「えっ、と……おそらくですが、違うかと。あたたかい状態を保つためにお鍋によそって持ってくるんだと、思います」
「へぇ、あつあつかぁ。そりゃあ酒がないのが悔やまれるが、マスターからダメと言われてるのに飲めねぇわな」
「そうですよ、私も見張ってますからね」

(あ、喋れる……)

ちらりとプロトを見上げると、機嫌が良さそうな笑みが向けられる。あの件はやはり、からかわれたのだろう。緊張と疑問がとけてふぅ、と力が抜けるーーーーのに、なぜだか胸が少しだけけもやもやする。

「ああそうだ嬢ちゃん」

不意にプロトが耳元に顔を寄せた。ほとんど吐息の声が囁く。

「庭に行ってみな、とっておきがあんたを待ってる」

あとでな、と付け加えて、プロトは片方の瞼だけ落とした。茶目っ気なウィンクに、けれどマシュは何も返せず、頷くのが精一杯だ。顔が熱い。沈んだ胸が高鳴る。

「おかあさん、あれがせいしゅん?」
「うんうん……!」

ばっちり3人に見られていたことにも、マシュは気が付かなかった。


席もかたまり、空腹もそろそろ我慢ならないという頃ーーーーテーブルに大鍋が運ばれてきた。

「今日はマスターの回復を願って」

ぱか、と鍋蓋が開く。

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Sandoriyon0000(さんどりおん)(プロフ) - 碧依さん» わわわわ感想ありがとうございます!!2度もいただいてもったいない……!は、発狂!そこまで萌えていただけて嬉しいです!いつも応援ありがとうございます、3部頑張ります! (2018年1月11日 0時) (レス) id: 1352ea05b0 (このIDを非表示/違反報告)
Sandoriyon0000(さんどりおん)(プロフ) - ありささん» はじめまして!感想ありがとうございます!1章から読んでいただけて嬉しいです!3章楽しみにしていただけている気持ちに答えられるよう頑張ります、応援ありがとうございます……! (2018年1月10日 16時) (レス) id: 1352ea05b0 (このIDを非表示/違反報告)
碧依(プロフ) - 第2部完結おめでとうございます!最後の方は超絶キュンキュンして悶えながら読んでました← もう心の中で発狂してました← 第3部も続くとのことで、とても嬉しいです! 心待ちにしています! これからも頑張って下さい! (2018年1月10日 14時) (レス) id: e83e0a514a (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - はじめまして、一章から楽しく読ませていただいております!三章が凄く楽しみです!これからも頑張ってください!! (2018年1月10日 13時) (レス) id: 5124bcd214 (このIDを非表示/違反報告)
Sandoriyon0000(さんどりおん)(プロフ) - いよりさん» はじめまして!感想ありがとうございます!1章かは2章まで読んでいただけて嬉しいですありがとうございます……!3章もハラハラドキドキ、きゅんきゅん多めな展開を目指して頑張りますので、よろしくお願いします! (2018年1月9日 21時) (レス) id: 1352ea05b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Sandoriyon0000 | 作成日時:2017年12月13日 23時

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