――#嘗ての過ちと未来への“希望” ページ1
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――十八年前、欧州人工異能研究機関・《
赤子が入るほどの水槽に浮かぶ小さな生命体。
その前で水槽を眺める少年と少女。
「これが新しい異能の器……」
「私とユウリの赤ちゃんよ」
「おいおいおい……それは語弊があるでしょうが。僕とアリアは遺伝子提供しただけで産んでない」
「あら、その割りには顔が赤いのだけれど?」
「アリアが変な事云うからだ……!」
水槽には“ALICE”という名前が付けられていたが、二人はその小さな生命体に別の名前を与えていた。
____A、と。
「ちゃんと異能が発現するかは、もう少し経たないと判らないらしいけどね」
「そう……。あ、そういえば明日ぐらいには前線の方がぶつかりそうよね。ユウリ如何するの?」
「行かなきゃ」
「なら私も行こうっと。ふふ、久々に人間を沢山爆散させるのよ!」
「極悪人の発言だよそれ。怖いよ。すごい怖い」
当時十五歳のアリアと憂吏。
彼等は異能者の頂点に立つ“最強の異能力者”を求め、好奇心でこの
人工異能の名は【パンドラの匣】。
ALICEはパンドーラーとされ、物語を与えられた。
パンドーラーとは神々によって作られ、人類の災いとして地上に送り込まれた女性の事で、名前自体は“全ての贈り物”を意味する。
機織や女のすべき仕事の能力、男を苦悩させる魅力犬のように恥知らずで狡猾な心などを神々から贈られた。
このALICEもそうなる運命とされた。
アリアはロシアの異能者、憂吏は日本の異能者。両者は意気投合し、こうして仲が良くなった。彼等は若年ながらも非常に強い異能者でもあった。
アリアと憂吏が戦場に繰り出せば、大量の死者が山のように積み上がり、地獄絵図と化す。
「異能力【反魂の乙女達・
アリアの異能は音子を操るというもの。
高周波にもなれば、振動で人を爆発させる事が出来た。
「異能力【
そして、憂吏の異能は限定的模倣能力。
Aの様に複数模倣からの複数同時使用は叶わない。彼の愛用する模倣異能は“他者の心を具現化する”もの。使い勝手が莫迦みたいに善い、という理由だった。
彼等が十七歳を迎えて直ぐの事。
ALICE____Aは施設から強奪された。
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綺弌(プロフ) - Ratte*らてさん» 何回でもコメント嬉しいです(*´∀`*) リクエストの方、承りました! 頑張って練り練りしたら番外投稿しますので、またお知らせしますね! 有難う御座います!! (2018年11月26日 21時) (レス) id: 8d4a337e5e (このIDを非表示/違反報告)
Ratte*らて(プロフ) - 綺弌さん» 改めて関連ランキング2位、御目出度う御座います!何回もコメントは失礼かなと思いリクエストは控えていたのですがリクエストよろしいでしょうか……!太宰さんと夢主ちゃんがいちゃいちゃしててそれに嫉妬する夜鳥くんお願いしたいです(夜鳥くん本当に可愛いんですよ (2018年11月26日 19時) (レス) id: 112e01abc9 (このIDを非表示/違反報告)
綺弌(プロフ) - Ratte*らてさん» いつもコメント有難う御座います! 趣味とはまたすごい(笑) そろそろ書き貯めの為に少しお休みを頂こうかと考えていたりします。待って下さる読者様の為にも頑張りたいと思います。 (2018年11月26日 18時) (レス) id: 8d4a337e5e (このIDを非表示/違反報告)
Ratte*らて(プロフ) - 続編おめでとうございます!この小説を読むのが最近の1番の趣味になって来ています(笑)。更新スピードがやっぱり早くて心配ですが頑張って下さい!綺弌様を心より応援しております。 (2018年11月26日 18時) (レス) id: 112e01abc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綺弌 | 作成日時:2018年11月26日 11時