54#青いアネモネ ページ9
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朝八時頃。
任務がある日は、決まって中也はAの部屋を訪ねる。
が、しかし。
この日は
「A? ……寝てンのかァ?」
女性の部屋に無断で入るのは気が引けたが、仕方無くドアノブに手を掛けてひねった。しかし、回りきらずに止まる。
それもその筈。昨晩、Aは内側から鍵を閉めていたからだ。
「鍵……。くそッ、太宰なら開けられるが……」
「あら、チューヤ。Aに用事?」
其処に現れたのはエリス。
手には色取り取りのアネモネの花束があった。
「エリス嬢……! 今日はAと任務で……」
「ふぅん……。それで、Aが出て来ないの?」
「え、えぇ……。
「鍵ね。リンタロウが持ってたから取って来てあげる。一寸だけ待ってなさい。直ぐ取ってくるわ!」
エリスは花束を中也に押し付けると、来た道を戻り、首領室に続く
そして、暫くすると鍵を持ったエリスが戻ってきた。
「勝手に持ち出して善いンですか?」
「私がAの所に行くのに理由は要らないもの」
エリスは鍵を開け、ドアを開け放った。
ポートマフィア首領の養女であり、特一級危険異能者指定を受ける幹部補佐。
室内はシックに纏められており、無駄なものはない。入って直ぐの部屋は執務室で、幾つかの本棚と仕事机。
其処には少し日の経った水仙があり、エリスは其れを換えるためにアネモネを持って来ていた。
「寝てるのかしら?」
「さァ……?」
中也は仕事机の上に纏められた今日の分の書類を見つけた。
「夜中まで弄ってたのか……」
「チューヤ。Aの寝室は奥よ」
「否、寝てたら俺が入るのは……」
「あぁ、それもそうね。ほら、こっちよ」
黒い扉を開けると天蓋付きの
が、其処にAの姿はない。
「成程、ね」
「居ねェ……」
此処でAの失踪に気付いたのだ。
中也の顔から血の気が引いた。
「私しーらない」
「え、ちょッ……」
「……いいわよ。私も一緒に行ってあげる」
「!」
「今から追い掛けるにも見付けられないのはリンタロウでも分かるもの。相手はAだから」
(首領、中原です)
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綺弌(プロフ) - 秋野楓さん» コメント有難う御座います。双子ちゃん人気で嬉しいです! 夢主ちゃんと誕生日が同じとは……! Sanatorium.は現在パート4まで、また番外編の受け付けもしています。これからも頑張って行きますね〜 (2018年11月27日 0時) (
レス) id: 8d4a337e5e (このIDを非表示/違反報告)
秋野楓(プロフ) - 初コメ失礼します！夢主ちゃんと片割れくんのコンビ素敵ですね！実は夢主ちゃんと同じ誕生日でびっくりしてコメントしてしまいました…笑これからもがんばってくださいね！ (2018年11月27日 0時) (レス) id: 0550af0881 (このIDを非表示/違反報告)
綺弌(プロフ) - Ratte*らてさん» コメント有難う御座います。キャラ誉めて頂けて嬉しいです! 日々、ゆっくりと頑張っていきます。 (2018年11月1日 22時) (レス) id: 8d4a337e5e (このIDを非表示/違反報告)
Ratte*らて(プロフ) - いやー…夢主ちゃんも片割れくんも可愛いですねぇ…、癒しです。更新応援してます頑張って下さい！！ (2018年11月1日 21時) (レス) id: 112e01abc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綺弌 | 作成日時：2018年10月26日 3時
