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90#悪化の一途を辿る ページ45

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敦が目を覚ましたのは探偵社の医務室の担架の上。
何時ぞやに谷崎から聞いていた。
怪我だけは絶対にしちゃいけないよ、と。
すると、ブォオォオォっと凄まじい音がする。

目の前には鎖鋸(チェーンソー)を構えた与謝野が居たのだ。




「さァ、治療の時間だよ!」


「ちょっ……夜鳥君も治癒能力使えましたよね!?」




Aの後衛に回り、怪我をした彼女を治す夜鳥の姿を思い出しながら敦はそう云った。
しかし、与謝野は残念そうにそれに答えた。




「あぁ、あれかい? 夜鳥の異能の発動範囲は限られてるのさ」


「えぇ?」


「A限定。ッて事で大人しく治療させな、敦」


「ひ……ひぎゃぁあぁあぁ」




仕事机の前でピンピンしているのはAと夜鳥。
それ以外は与謝野の治療を受けてピカピカだった。




「全く不甲斐ないねェ。妾の能力が無きゃ今頃揃って土の下だよ。夜鳥はよく咄嗟にAを守ったじゃないか」


「まあ……仕事なんで」




与謝野が夜鳥の頭をポンポンと撫でると、彼はくすぐったそうに目を細めた。

すると、奥の部屋から福沢がやって来た。




「工合は如何だ」


「社長。申し訳ありません。俺が居ながら」


『それなら私も居たのに対処しきれずすみません』


「佳い。少し出る」


「でも、今外出は……」




敦の言葉を聞かずに出て行った福沢。
夜鳥は窓際に椅子を寄せて外を眺めていた。




「ハァ……。ありゃ相当鶏冠(トサカ)に来てるね」


「?」


『あーぁ、組合(ギルド)相手にするの面倒』


「それ」




その頃、マフィアではエリスが西洋菓子(ケヱキ)を頬張っていた。その中にはAが好んでいたシャルロートカもある。




「首領。生存兵に依ると組合(ギルド)襲撃後、我々よりも僅かに早く現場に着いた探偵社が配下の異能者、及び紅葉の姐さんを連れ帰ったとの事です」


「その中にAちゃんは?」


「目撃されています。姐さんと剣を交えたと。それから、一応無傷だったそうです」




Aの安否を気にしていた鷗外はニッコリと笑うと、直ぐに表情を引き締め続きを聞き返した。




「無傷ならいい。それで?」


「姐さんは恐らく“捕虜”として」


「姑息な連中だねぇ」




どうしてやろうかと考える鷗外はハッとすると____




「よし! 探偵社の社長を殺そう」




(っくしゅ……悪寒がした)
(絶対お父様だ)

91#医鬱排悶→←89#水を差した声



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 太宰治 , 森鴎外   
作品ジャンル:アニメ
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綺弌(プロフ) - 秋野楓さん» コメント有難う御座います。双子ちゃん人気で嬉しいです! 夢主ちゃんと誕生日が同じとは……! Sanatorium.は現在パート4まで、また番外編の受け付けもしています。これからも頑張って行きますね〜 (2018年11月27日 0時) (レス) id: 8d4a337e5e (このIDを非表示/違反報告)
秋野楓(プロフ) - 初コメ失礼します!夢主ちゃんと片割れくんのコンビ素敵ですね!実は夢主ちゃんと同じ誕生日でびっくりしてコメントしてしまいました…笑これからもがんばってくださいね! (2018年11月27日 0時) (レス) id: 0550af0881 (このIDを非表示/違反報告)
綺弌(プロフ) - Ratte*らてさん» コメント有難う御座います。キャラ誉めて頂けて嬉しいです! 日々、ゆっくりと頑張っていきます。 (2018年11月1日 22時) (レス) id: 8d4a337e5e (このIDを非表示/違反報告)
Ratte*らて(プロフ) - いやー…夢主ちゃんも片割れくんも可愛いですねぇ…、癒しです。更新応援してます頑張って下さい!! (2018年11月1日 21時) (レス) id: 112e01abc9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綺弌 | 作成日時:2018年10月26日 3時

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